鈴木の既読スキップ

なつかしゲームから最新ゲームまでアツく語る!

アニメ『シェンムー』第11話感想 旅は道連れ in 九龍

愛すべき友が増えていく


春アニメ『シェンムー・ジ・アニメーション』第11話が配信された。

ここでは原作ゲームを最新作『シェンムーⅢ』まで全てクリア済みの自分から見た、アニメ版の感想を語っていこうと思う。

 

第10話の感想はこちら。

 

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レンがめちゃめちゃいいヤツに

好感度があがる一方

 

ようやく見つけ出した朱元達を斗牛にさらわれてしまった涼。

黄天会の根城である黄天楼に連れて行かれたと知り、潜入するため危険な地下闘技場でのバトルに身を投じる。

 

闘技場に向かうにあたり、涼はレンに対して、危険だからこれ以上は付いて来なくていいと告げる。

「金を手に入れるまでは決して死なないんだろ?」とレンが言ったセリフを引き合いに出し、一人で行動する意思を明らかにし、その場を去る。

 

ここでのやりとりは完全にアニメオリジナルである。

説き伏せられた形になったレンだが、明らかに付いて行きたそうな態度を見せていた。

アニメ版のレンは損得勘定抜きで涼に協力してくれる、やたらといいヤツのように思える。

少し不思議に思っていた。

 

だが、レンがこれほど涼に肩入れしている理由はその後のジョイとの会話で明らかになる。

香港でのルールに縛られていない涼の姿に、レンはいつしか感化されてきており、自分自身も変われそうな気がしているのだろうとジョイは指摘する。

その言葉に悔しそうに顔をそむけるレン、どうやら図星のようだ。

 

自由気ままに生きているように見えるレンやジョイですら香港のシビアな現実をあきらめとともに受け入れ、閉塞感の中で生きているという設定はアニメ独自のものである。

彼らの目に、日本からやって来て、危険を顧みずにただ自分の信じる道をひたすら進もうとしている涼の姿は危なっかしくもまぶしく映っているのだろう。

そして涼はいつしか彼らにとって鬱屈した日常に風穴を開ける存在となっていたのである。

 

彼らが頼まれてもいないのに涼をやたらと構い、協力してくれる理由がアニメ版ではうまく説明されていると感じた。

 

だがジョイは涼の存在に救いを見出しつつあったが、やはり無理だとあきらめかけている。

しかしレンはまだ望みを捨てていなかった。

 

闘技場を出てきた涼の背中に賭けに使われる木札を投げつけ、悪態をつきながら現れる。

遠回しな表現で「断られようがお前に付いていくぞ」という宣言をする。

涼はレンの真意をくみ取り、笑みを浮かべる。

実に微笑ましいシーンである。

この瞬間、レンは正式に香港における涼の「愛すべき友」になったのだろうと思えた。

 

 

何回も出てくる黄天会の下っ端

いや、ほんと誰だっけ

 

涼が武徳の「戒」を知る際に訪れた百貨店で初登場した、名もなき黄天会の構成員。

リーゼント風のヘアスタイルでノースリーブの服を着た男が気になって仕方ない。

 

また会おうぜというようなことを言って去ったがその言葉を違えず、何度も涼の前に現れる。

茶碗陣のイベントで豆将軒にいた涼の元に、ユアンの手下として登場し張さんをさらっていこうとする。

またある時は部屋で待ち伏せしていた斗牛に従っていた。

 

これだけ目立つのだから、このキャラクターはいかにもゲームにも出てきていそうなのだが、実のところ記憶をいくら呼び覚ましてもまったく思い当たる人物がいない。

しかし黄天会の下っ端はゲームではかなりの人数が登場する上、出番も一瞬で終わることが多い。

ただ忘れているだけ、という可能性も高い。

レンを尾行する銀髪の男はなんとなく見た覚えがあるのだが、このモヒカンノースリーブ男だけはどうにも分からないので、今のところ自分の中ではアニメオリジナルでやたらと活躍しているキャラクターということになっている。

 

このキャラが出てくるたびに「こんなヤツいたっけ」と回想モードに入ってしまうので、何かのきっかけで思い出すか、出てきていないことを確信するかしたいものである。

きっとまだまだ出番があると思われるので、偶然に期待したい。

 

 

早くも登場、白虎

アニメ版の白虎は顔全体を仮面で覆っていた

 

地下闘技場に白虎が出てきて驚いた。

 

スカウトマンに倒せと指定された写真の男グレッグ・モアと戦う前に一瞬だけ登場した派手な中華風の出で立ちのキャラクターが白虎である。

 

ゲーム版でも謎が多く、出番は少ないが見た目のインパクトや、やたらと思わせぶりなセリフなどからしても再登場するだろうと多くのプレイヤーが予測しているキャラクターである。

 

アニメでわざわざ彼を登場させたからには、なにか新情報があるものと期待したい。

 

 

最後に

シェンムー・ジ・アニメーション』は全13話構成であり、あと2話を残すのみとなった。

恐らく最終話でシェンファと出会い、1話の冒頭のシーンで幕を閉じるのではないかと思われる。

 

それにしてもイメージビジュアルにあった涼と藍帝との対決シーンは実際に出てくるのだろうか。

あるとすれば次回、第12話だろう。

アニメ版の香港編がどのような結末を迎えるのか、楽しみである。

 

 

『ドラゴンズドグマ ダークアリズン』おとぼけ覚者のプレイ日記 その1

ドタバタ珍道中の幕開け


現在『ドラゴンズドグマ ダークアリズン』をプレイしているが、進行度でいうと竜征クエストを請け負い、それをサブクエと同時進行で進めている段階である。

 

先日、続編である『ドラゴンズドグマ2』の制作が発表され、現在各ハードでは10周年記念として本作『ドラゴンズドグマ ダークアリズン』のセールが行われている。

自分はSwitchのセールで購入し、その際に紹介記事も書いている。

苦労したキャラメイクについても大いに語っているのでよければ読んでみてほしい。

 

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初見プレイで、攻略などは見ていないため、あらゆる面で効率の悪いことをしているという自覚がある。

しかし、だからこそ感じられる新鮮味がそこにはあり、プレイ中は10年前のゲームであることを忘れてしまっている。

少なくとも1週目はこのまま、自分のやっていることが合ってるのか間違っているのかもよく分からないというスタンスで走り抜けてみようと思う。

 

いくつか我ながらおとぼけだと思うエピソードを挙げてみる。

これが「あるある」なのか自分だけの特殊な事例なのかは分からないが、気楽に読んでもらえたらうれしい。

竜征クエストまで到達していない人、未プレイの人はストーリーのネタバレになるので気をつけてもらいたい。

 

 

まず、道に迷う。

ポーンがツッコミを入れてくれて助かる

 

マップを見ながら歩いてるのにも関わらずだ。

ポーンが「この道を進めば大丈夫です」というので進んだのだがしばらく行くと「そっちではありません!」とツッコミが入る。

どうやら「この道」をそもそも逆方向に歩いていたようだ。

 

あるときは街の城壁を歩いていると「危ないから気をつけてください」「端に行かないように」などとポーンから口々に注意される。

心配性だなあと苦笑しながらそれを聞いていた。

城壁から民家の屋根に降りることができ、そこから下を見るとなんだか降りられそうな高低差に思えた。

探索の途中ではあったが、できそうだと思うと試してみたくなってしまった。

ジャンプ。

無残に地面に倒れ伏し、血溜まりが広がった。

「覚者様!」

ポーンたちの悲鳴が上がる。

もはやGAME OVERかと思ったが、かろうじて生きていた。

急いで回復してくれるポーンたちに決まり悪さを感じつつ、またおもむろに城壁へと上がり探索を再開した。

あの高さからは降りられない。

肝に銘じたが、ポーンたちに「この覚者またやるんじゃないか」と思われている気がしてならず、後ろからの視線が突き刺さるような感覚に陥った。

 

 

領都に行くきっかけともなるハイドラ討伐。

自分はハイドラが飲み込んだ樽をどうしたらいいのか分からなかった。

明らかにこれを利用しろという開発者の意図は十分に伝わってきた。

火薬の樽のようだったから、火矢かなにかで爆発させるのか?と考えた。

自分はストライダーなので弓は持っていたが、火矢は持っていなかったし、普段ダガーで近接ばかりしていたのでそもそも矢が当たらないという有様だった。

 

結局、よじ登って、爆発に巻き込まれたらどうしようという恐怖を覚えつつも、樽の辺りをひたすら斬りつけるという方法でHPを削って勝利した。

明らかに正攻法じゃないだろうな…と思っているとイベントがはじまり、現れたメルセデスに褒めちぎられ居心地の悪い思いをすることになった。

 

実はこのボス戦はリトライでクリアしており、1回目は飲み込まれてしまい、出られずジタバタしていたらGAME OVERになるという一幕があったりもした。

『ダークアリズン』本編クリア後にはぜひともここの正しい攻略法がなんだったのか調べたい。

 

 

今までのプレイで一番印象に残っているのは、エヴァーフォール決死の脱出劇である。

もしかして普通にボス戦だったりして

 

勝手に名付けたがそもそもこのイベントは脱出劇なのか?という疑問もある。

最奥にある謎の封印を見つけた後、地面からニョキニョキ生えてくるワームのようなモンスター。

しばらく戦った後、これはイベント的に倒せない敵であると判断し、自分は出口に向かって全速力で走った。

すると、恐ろしいことにワームはどこまでも追いかけてくるのである!

スタミナが切れて足が止まるとすかさず地面を突き破ってワームが襲いかかってくる。

今までのプレイスタイルとしては自分はストライダーとして切り込み、メインポーンとレンタルポーン2人がメイジとして回復役を担当してくれていた。

 

しかし、自分が走り続けているせいか回復してくれる様子はない。

自分でなんとかするしかなかった。

 

今までろくにアイテムを使ってこなかったので、メニュー画面の開き方からして分からず、大いにうろたえながらもなんとか回復アイテムを使う。

しかしワームの攻撃は止まらず、出口は遠く、やがて回復アイテムは尽きてしまった。

そこでようやく、ポーンたちのことを思い出した。

付いてきていると思っていたが、姿が見えない。

画面端のステータスバーを見ると、全員ビカビカと点灯している。つまり、全滅。

生き残っているのは自分だけだ!

背筋がゾッとした。

もうこれは絶対無理だろう。

諦めかけたその時、あるアイテムを思い出した。

 

使わないだろうと思って聞き流していたが、ファストトラベル的な要素がこのゲームにはあり、それに必要なアイテムを持っているはずなのである。

おぼつかない操作でメニューを開き、そのアイテムを選択する。

どうなる!?

 

気がつくと、そこはポーンギルドのすぐ横にあるファストトラベルポイントだった。

暗く不気味なダンジョンから一変、辺りにはうららかな午後の日差しに包まれた穏やかな田畑の風景が広がっていた。

恐ろしげなワームは影も形もない

助かった…

深く安堵のため息をついた。

そして思ったのである。

このゲーム、めちゃくちゃ面白い!!

 

 

懲りない覚者の旅はまだまだ続く。

 

 

プレイ日記その2はこちら

 

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『ドラゴンズドグマ2』製作中!10周年ファンミーティング感想

10年待ってたファンも!期待の続編



6月17日朝7:00より『ドラゴンズドグマ10周年ファンミーティング』がYoutubeのCapcomChannelにて配信された。

ドラゴンズドグマ』ディレクターの伊津野英昭氏を中心とした開発者座談会のような内容となっており、同シリーズがどんなコンセプトで作られたのかなどが語られた。

 

ファン以外も楽しめる番組だという触れ込みがあったため、『ドラゴンズドグマ ダークアリズン』の序盤をプレイしている段階の自分でもついていける内容だろうと思って視聴した。

元々ゲームに限らずエンタメ作品の制作裏話には興味があるので、その意味でも期待していた。

 

 

ネタバレなしにホッと一息

ストーリーについては言及なしで、紹介された敵についてもほぼ冒頭に出るものだったため、ネタバレを踏まずに済んでホッとした。

伊津野氏が熱く語った魔法については、ストライダーである自分はまだ使ったことがないので、その臨場感ある演出を楽しみにしたい。

 

 

ドラゴンズドグマ2』作ってます!

このTシャツ、欲しいかも

映像の最後には伊津野氏を始めとする開発者3人が着ていた上着をガバッと脱ぎTシャツ姿となった。

その胸には大きく『ドラゴンズドグマ2』のロゴが描かれ、伊津野氏は高らかに「ドラゴンズドグマ2、作ってます!」と宣言した。

トレーラーや発売時期などの情報はなく、制作しているという告知のみであったが、このファンミーティングを見ていた人の誰もが期待していたのがこのニュースだっただろう。

ファンの喜びは大きく、Twitterでもトレンド入りするほどだった。

 

 

カプコンの技術の結晶「REエンジン」使用

自分はまだ1作目の序盤をプレイしているに過ぎないが、すでに十分面白く、これが正当進化した『2』に至っては一体どんな傑作になってしまうのだろうかと楽しみで仕方ない。

 

公式Twitterによれば『バイオハザード』のリメイクにも使われている「REエンジン」が『ドラゴンズドグマ2』でも使用されているらしい。

自分は技術について詳しいことは分からないが、グラフィックのことだけ抜き出してみても、リメイクバイオのレベルであのハイファンタジー世界が描かれるかと思うとかなり期待がもてる。

 

さて、ファンミーティングのおおまかな感想は以上となる。

次に、ゲーム本編とは直接関係ないが、番組内で出てきた「ゲームブック」の話題が個人的に気になったので取り上げたい。

 

 

ゲームブックって何?

番組の始まりでは伊津野氏がゲームブックに夢中になった過去があるというエピソードが披露された。

「日本で初めて発売されたゲームブックを予約して手に入れた」というところにとてつもない情熱を感じた。

 

インチキせずサイコロを振ったという逸話からは本気の程がうかがえる

 

しかし、そもそも「ゲームブックって何?」という人は多いのではないだろうか。

自分も聞いたことはあるが一度も実物を見たことがない。

調べてみると「ブック」という名の通り書籍であり、1980年代にブームになっていたようだ。

文章の中で現れる選択肢から指示されたページへ飛び、読み進めていくことで物語が進行するマルチシナリオ・マルチエンディングの形式をとっているらしい。

有名な作品としては『火吹山の魔法使い』などがあるようだ。

ゲームブックのブームはTVゲームの普及とともに下火になっていったようである。

 

実はゲーム絡みでゲームブックの話を聞いたのはこれが2回めである。

スクウェア・エニックス『Voice of Cards ドラゴンの島』(Switch/PC/2021年)はTRPG風を前面に押し出していたが、実はゲームブックの影響を受けているとインタビューで読んだことがある。

同作のクリエイティブディレクター、ヨコオタロウ氏は1970年生まれ。

ドラゴンズドグマ』の伊津野氏は1971年生まれなので、この年代のクリエイターにはかなり馴染み深いコンテンツなのかもしれない。

『Voice of Cards ドラゴンの島』も自分は大変楽しめたので、これを機にゲームブックを読んでみてもいいかもしれないと思い始めている。

 

 

ドラゴンズドグマ ダークアリズン』セール中!

現在1作目に追加要素をプラスした『ドラゴンズドグマ ダークアリズン』はSwitch/PS/Xbox/PCにて一斉セールが行われている。

セール期間はそれぞれ違うので、詳しくはチェックしてほしい。

 

自分が現在プレイしているSwitch版については過去にセール紹介記事を書いたのでよければ目を通してほしい。

キャラメイクの魅力についても大いに語っている。

 

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アニメ『シェンムー』第10話感想 九龍城を駆け抜けろ!

九龍城という響きだけでワクワクする


春アニメ『シェンムー・ジ・アニメーション』第10話が配信された。

ここでは原作ゲームを最新作『シェンムーⅢ』まで全てクリア済みの自分から見た、アニメ版の感想を語っていこうと思う。

 

第9話の感想はこちら。

 

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九龍城がわりと近場

文武廟を後にして朱元達の手がかりを知るレンの元に向かった涼。

2人は九龍にいる情報屋のヤンの店を尋ねる。

 

ゲームでは涼はバスに乗って九龍城へと向かい、まったく新たなステージとして九龍編が始まる。

だがどうやらアニメでは九龍はそこまで離れてはいないようだ。

 

手錠の鍵開けも、ゲームではウォンが九龍まで呼びよせられたのだが、アニメ版では彼の住むボートに2人が訪れていた。

手錠に繋がれたまま移動できるくらいの距離感なのだろう。

 

ゲームの九龍城はあえて独立した土地として描いたという話を聞いたことがあるので、アニメ版の方がリアルな九龍に近いのかもしれない。

ゲームをこれからプレイする人には、バスに乗って九龍にたどりつき、門をくぐる時のあのワクワク感をぜひ味わってみてもらいたい。

 

 

なんだかんだ付き合いのいいレン

プレイ次第では涼がボケ、レンがツッコミという名コンビが誕生

 

「金の匂いがする」という理由で涼に協力してくれるレン。

 

黄天会や蚩尤門が関わっていることを知って動揺しつつも、それだけの組織が追うほど価値のあるものが手に入るに違いないということでその後も涼に関わり続ける。

退屈極まる盗聴屋でのテープチェックにも付き合ってくれる。

 

ゲームでは涼がボケた行動を取り続けるとレンが思い切りキレながらツッコミを入れるという『シェンムー』シリーズ屈指の面白い会話を聞くことができる。

 

レンがやれと言ったことをしない、QTEを失敗する、明らかにハズレ選択肢をチョイスするなど涼をボケさせ続けて、ぜひレンのキレ芸を楽しんでみてもらいたい。

 

 

尾行&バカトギュー健在

バカトギューというストレートな罵りがおかしみを誘う

 

ユアン尾行シーンはカットされるかと思っていたので、短いが再現されていたのはうれしかった。

ユアンの部屋のドアのド派手な柄もそのままで懐かしい。

それにしても九官鳥を使ったレンの作戦は今見てもよく知恵が回るなと感心する。

「バカトギュー」とレンの言葉を繰り返す九官鳥のセリフも印象的だったので聞くことができて良かった。

 

 

カットされた不幽楼

朱元達の元にたどり着くために、アニメでは張さんからもらった鍵を使って仕掛けを動かしてサクサク進んでいたが、もちろんゲームではそう簡単にはいかない。

 

シェンムーⅡ』において自分が真夜中過ぎまでリトライを繰り返したステージ、不幽楼がプレイヤーを待ち構えているのである。

 

とにかくQTEの連続なので、得意な人は心配は不要だが、自分はとにかく苦戦した。

今でも、静まり返った家の中で一人でコントローラーを握りしめながら、うめき声をあげたりため息をついていたあの時のことがまざまざと思い出される。

 

その苦労の果ての朱元達との邂逅だったので、喜びもひとしおであった。

 

 

 

今回は九龍編をギュッと詰め込んだ、イベント盛りだくさん、アクションも満載の回であった。

数々のQTEが思い起こされ、大変だったが面白かったゲームプレイ時の記憶が蘇った。

あと残り3話でどこまでストーリーが進むのか分からないが、また出番の増えてきたシェンファと涼の出会いがアニメではどのように描かれるのか、今から楽しみである。

Xbox & Bethesda Games Showcase注目タイトル『Pentiment』中世ドイツの画家となり、殺人事件の謎を追え

主人公は修道院で働く画家


6月13日早朝、Xbox & Bethesda Games Showcaseが配信された。

『ペルソナ』シリーズの移植や、小島監督が新作を制作中だとのアナウンス、そして『Starfield』の詳細が明かされるなど話題に事欠かない発表会であった。

 

その中でも自分が注目したのは『Pentiment』である。

どうやらペンティメント、と読むようだ。

中世ドイツの修道院で画家として働く主人公が、殺人事件の調査に乗り出すという珍しい設定のアドベンチャーゲームである。

特にビジュアルが特徴的で、作品世界は2Dのイラストで表現されており、そのタッチは主人公が描いている中世の写本そのものである。

ファイアーエムブレム 風花雪月』で節が始まる時に映し出される一枚絵、これでピンと来る人もいるかもしれない。

 

制作元はObsidian Entertainment であり、代表作としては『アウター・ワールド』があるようだ。

一人称視点のRPGで、グラフィックにも力が入っていたゲームのようである。

『Pentiment』の中世の絵画をモチーフとした世界観はそれからすると真逆の表現である。

これまで3D世界を描くことに長けていた会社が、あえて2D表現に乗り出した、という点が面白い。

 

風景も人物も平面的かつこの上なくシンプルな線で描き出されているが、そこには恐らく最先端の技術がふんだんに盛り込まれているのであろう。

トレーラーを見ても、キャラクターたちのなめらかなアニメーションには思わず目が惹きつけられてしまうような独特の魅力があった。

 

とはいえ自分がこのゲームに注目しているのは、ビジュアルだけではなく、その設定にも魅力を感じているからである。

元々歴史が好きで、その中でも中世ヨーロッパが好きである。

ファンタジー要素のないリアルな中世を描くということ自体にとても興味を持っている。

主人公が修道院で働く画家という、一見地味な職業なのも良い。

殺人事件を追うという筋立ても、ミステリー好きとしては見逃せないポイントである。

 

『Pentiment』は2022年11月にXbox/PCで発売予定であり、現在日本語に対応しているのかはまだ明かされていない。

自分はXboxを所持していないが、このゲームにはかなりハードの購買意欲を刺激された。

『Pentiment』の、そしてXboxの今後にも注目していきたい。

 

最後に、自分と同じようにこのゲームの舞台設定自体にハマるものを感じている人に紹介したい映画がある。

中世で、修道院で、殺人事件という点が共通している。

それはショーン・コネリー主演の『薔薇の名前』である。

修道院で起きた連続殺人を修道士2人が解決するというストーリーで、写本が山ほど出てくるのはもちろん、異端審問や魔女狩りなども登場する、中世好き必見の作品である。

『Pentiment』を待つ間、よければチェックしてみてもらいたい。

 

ショッキングなシーンもそこそこあるので注意

 

ゲーム『バディミッションBOND』ドラマCDは”聴くバディミ2”!4人の活躍がもっと見たいプレイヤーへのベストアンサー

その手があったか!ドラマCDという選択肢


『バディミッションBOND』(任天堂/Switch/2021年)は稀に見るほど完成度の高いストーリーが描かれた傑作アドベンチャーゲームである。

少年マンガを思わせる熱い展開の連続、そして緻密に張り巡らされた伏線が鮮やかに回収されていく様に、言葉もなく見入ったプレイヤーは多いことだろう。

 

以前、『バディミッションBOND』がプレイヤーの支持を受けている理由を自分なりにまとめたのがこの記事である。

よければ読んでみてもらいたい。

 

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迎えたエンディング、そしてバディエピソードとサイドエピソード。

すべてのストーリーを見終え、「COMPLETE」のスタンプが並んだ画面を見つめて達成感を覚えながらも、「もう、彼らの物語を見ることはできないのだ」という事実に直面して切ない気持ちになった人もたくさん居るのではないだろうか。

チームBONDの活躍をもっと見たい、エンディング後の彼らがどうなったのか知りたいという思いを胸に抱いて、あれこれ想像を巡らせたかもしれない。

 

そんなプレイヤーたちの願いに見事に答えてくれたのが、ドラマCD3部作である。

 

 

1作目『越境のハスマリー』は約1時間30分。

2作目『ヴィンウェイより愛をこめて』は約2時間。

3作目『ホリデー・バーレル』は約2時間30分。

 

 

これだけの時間、ぎっしりと『バディミ』クオリティの物語が続くのである。

『ハスマリー』『ヴィンウェイ』ではそれぞれ大きな1つのストーリーが描かれている。

3作目の『ホリデー・バーレル』はゲームでいうバディエピソード、サイドエピソードのように複数のショートストーリーから構成された内容となっている。

 

 

舞台となるのは本編から1年半後の世界であり、完全にエンディングから地続きとなっているため、クリア済みのプレイヤーを対象とした内容であることも強調しておきたい。

 

まだプレイ中の人は聴かないで



そして、3作目『ホリデー・バーレル』に至っては本編エンディング後に解放される、とあるサイドエピソードを「COMPLETE」にしてから聴くことを強くおすすめする。

ゲームプレイ体験を損なう可能性がある、重大なネタバレのオンパレードだからである。

 

 

そして、これらは発売順に時系列に並んでおり、前巻の内容にふれる場面もある。

3作揃える予定のある人なら、できれば上に挙げた順番で聴くことが望ましいだろう。

 

 

しかし、すべてを「COMPLETE」したプレイヤーでも、ドラマCDを聴くことにためらいを感じるかもしれない。

あれだけ完璧に幕を閉じた『バディミッションBOND』に、これ以上語ることなどないのではないか、CDを聴くことで作品のイメージが壊れてしまうのではないかと不安に思うのも当然だと思う。

また、ドラマCDという媒体に馴染みがなければより懸念は強まるだろう。

 

自分にも同じような迷いがあった。

しかし、出来上がったこの3部作は、そんな思いを吹き飛ばすかのように本編のハードルを軽々超えて新たなる物語を見せてくれたのである。

『バディミッションBOND』にまだこれだけの可能性が眠っていたということに、驚きを隠せない。

 

これまでドラマCDというものを聴いたことはなかったのだが、始まるとすぐにバディミワールドに引き込まれ、セリフを聴いているだけなのに「今、きっとこの表情しているんだろうな」などと脳裏にゲーム画面が浮かぶようになっていた。

ふんだんに盛り込まれたアクションシーンは、本編のOPやイベントシーンで見られたようなアニメーションとして思い描くことができた。

 

声と効果音、音楽だけで表現されているというのにとてつもない臨場感がある。

2作目『ヴィンウェイより愛をこめて』を聴いていた時、舞台となる極北の国の暗い空から降りしきる雪をたしかに目の前で見たし、吹きすさぶ寒風に身を縮こまらせていたと今でも思っている。

 

ゲームでは会話中にしか登場しない国、ヴィンウェイ

 

このドラマCD3部作は、実質『バディミッションBOND2』であると言ってもいいくらいのハイクオリティな作品であると今では感じている。

 

ゲームの続編を待つ人にこそ、ぜひ聴いてほしい。

 

来てほしい!「Summer Game Fest」で期待しているゲームの発表

ゲーム業界の夏祭り!


「Summer Game Fest」が日本時間6月10日3:00(早朝)より幕を開ける。

このイベントがどういうものか簡単に言うと、毎年6月に行われる世界的なゲームの発表会であり、E3と同時期に開催されている。

今年はE3が中止となったため、実質この「Summer Game Fest」が最も注目すべきゲームイベントとなったと言えるだろう。

 

日本からでもthegameawardsの公式youtubeから配信を視聴することができるが、リアルタイムで見るのはなかなか厳しい時間帯だ。

自分もおとなしく寝て、明朝を楽しみにするつもりだ。

しかしただ眠ってしまうのももったいない。

そこで、来てほしいゲームの発表を挙げ、明日の朝答え合わせをするという楽しみを用意してみることにした。

 

実現性は脇にいったん置いておき、とにかくこれを待っている!というものを取り上げてみた。

 

 

シェンムー4』の発表

いきなり大きく出た。

しかし、自分がなにより待っているのはこのゲームである。

前作『シェンムー3』が2019年に発売されてから、3年が経った。

ストーリーはまだ完結しておらず、エンディング後には製作者からのメッセージとして『4』でまた会いましょう、と書かれていた。

自分はその言葉を信じてずっと『4』を待ち続けているのである。

 

長き物語はまだ、終わってない

 

一般的に『シェンムー』といえばセガのゲームだというイメージがあるだろう。

シェンムー1&2』については、たしかにセガのゲームである。

だが、『シェンムー』の生みの親である鈴木裕氏は現在はセガを離れ、「株式会社YS NET」という会社を立ち上げている。

前作『シェンムー3』も制作したのは株式会社YS NETであり、発売元はセガではなくDeep Silverという会社なのである。

 

株式会社YS NETは Air Twister』というゲームを発表したばかりであり、同時に『シェンムー4』を開発しているとは考えにくいようにも思える。

だが、忘れてはならないのが2015年のE3である。

ソニーのカンファレンス枠で、前作『シェンムー3』はキックスタータープロジェクトとして発表されたのである。

資金を募り、そこから開発がスタートした。

今回も同じことがないとは言い切れないだろう。

 

そして、現在アニメ版『Shenmue the Animation』が絶賛配信・放送中であることも忘れてはならない。

これはセガが制作に関わっているアニメであり、鈴木裕氏も原案として名前が連なり、アドバイザーとして参加している。

 

初めは配信のみのアニメだったが、TOKYO MXという関東ローカルではあるが地上波放送も始まり、現在横須賀市とのコラボイベントが行われている。

切手が発売されたり、サントラの発売も決まるなど、かなりセガはアニメ『シェンムー』に力を入れているような印象を受ける。

 

そこで、自分は夢想する。

鈴木裕氏とセガが共同で『シェンムー4』を作ることもあるのではないかと。

「Summer Game Fest」にはセガも参加する。

そこでぜひ、全世界が待ちわびている『シェンムー4』の発表が来ることを期待したい。

 

 

上田文人氏の新作

上田文人氏とは『ICO』『ワンダと巨像』『人喰いの大鷲トリコ』を制作したゲームクリエイターである。

自分はこの3作をすべてクリアしており、どれも心に残る名作であると思っている。

2016年に発売された『人喰いの大鷲トリコ』(とその後に出る予定だった『シェンムー3』)のためにPS4を買ったのだが、あれから早6年である。

そろそろ新作にも期待したくなってくる。

 

トリコは強くて、優しくて、そしてこのうえなく可愛い

 

この3作はソニーのJAPAN Studioで制作されたゲームだが、現在上田氏は「genDESIGN」という会社の代表を務めている。

 『人喰いの大鷲トリコ』はソニーを離れた上田氏とJAPAN Studioが共同で制作したゲームであるようだ。

そのため、前3作と同じ体制で新作を開発するというのは簡単な話ではないかもしれない。

 

とはいえ、自分としては作品に惚れ込んだ結果、もう上田文人氏というクリエイター自身のファンでもあり、彼のインタビューは目につくものはすべて読んでいるほどである。

上田氏の作り出す世界に、どこまでも着いていこうと思っているのである。

 

そして、先日発表されたソニーのゲームサブスクである「Play Station Plus」。

すべてのサービスを含む「プレミアム」に加入すれば、3作すべてをプレイすることができる。

いままで上田作品に触れてこなかったプレイヤーにも、これをきっかけにその魅力が伝わってくれたらいいと願っている。

 

そして、『シェンムー3』と同じく『人喰いの大鷲トリコ』についても2015年のE3は忘れられない大きなイベントとなっている。

長らく続報が来なかった『人喰いの大鷲トリコ』のトレーラーが公開され、実際のゲームプレイ映像とともに2016年に発売されるという告知がされ、待ち望んでいたファンたちは歓喜したのである。

 

今回の「Summer Game Fest」で上田氏の4作目が発表されれば、またもや大きな話題になるだろう。

 

 

その他の作品を挙げるとすれば、

 

『ヴァルキリーエリュシオン』の続報

ヴァルキリープロファイル』の続編である『ヴァルキリーエリュシオン』。

2022年発売予定ということなので、そろそろ続報が欲しいところである。

個人的にはエインフェリアの立ち位置が気になっている。

できれば初代のように彼らのドラマが見たいところである。

 

 

ドラゴンズドグマ』続編

現在Switch版がセールで990円で購入できるほか、PS4版でも値引きが行われている。

10周年記念セールとの触れ込みだが、もしかすると続編の布石かもしれないと深読みしてしまう。

自分も現在『ドラゴンズドグマ ダークアリズン』を初見で楽しんでいる最中であり、プレイヤーキャラクターだけでなく相棒となるポーンまでキャラメイクできることに感激している。

このポーンシステムを発展させた続編があれば、ぜひプレイしたいところである。

 

 

 

 

さて、まだまだ語りたいゲームはあるのだが、この辺りにして今晩は寝ることにする。

明日の朝が実に楽しみである。

来てくれ!どれでもいいけどやっぱり『シェンムー4』