6月13日早朝、Xbox & Bethesda Games Showcaseが配信された。
『ペルソナ』シリーズの移植や、小島監督が新作を制作中だとのアナウンス、そして『Starfield』の詳細が明かされるなど話題に事欠かない発表会であった。
その中でも自分が注目したのは『Pentiment』である。
どうやらペンティメント、と読むようだ。
中世ドイツの修道院で画家として働く主人公が、殺人事件の調査に乗り出すという珍しい設定のアドベンチャーゲームである。
特にビジュアルが特徴的で、作品世界は2Dのイラストで表現されており、そのタッチは主人公が描いている中世の写本そのものである。
『ファイアーエムブレム 風花雪月』で節が始まる時に映し出される一枚絵、これでピンと来る人もいるかもしれない。
制作元はObsidian Entertainment であり、代表作としては『アウター・ワールド』があるようだ。
一人称視点のRPGで、グラフィックにも力が入っていたゲームのようである。
『Pentiment』の中世の絵画をモチーフとした世界観はそれからすると真逆の表現である。
これまで3D世界を描くことに長けていた会社が、あえて2D表現に乗り出した、という点が面白い。
風景も人物も平面的かつこの上なくシンプルな線で描き出されているが、そこには恐らく最先端の技術がふんだんに盛り込まれているのであろう。
トレーラーを見ても、キャラクターたちのなめらかなアニメーションには思わず目が惹きつけられてしまうような独特の魅力があった。
とはいえ自分がこのゲームに注目しているのは、ビジュアルだけではなく、その設定にも魅力を感じているからである。
元々歴史が好きで、その中でも中世ヨーロッパが好きである。
ファンタジー要素のないリアルな中世を描くということ自体にとても興味を持っている。
主人公が修道院で働く画家という、一見地味な職業なのも良い。
殺人事件を追うという筋立ても、ミステリー好きとしては見逃せないポイントである。
『Pentiment』は2022年11月にXbox/PCで発売予定であり、現在日本語に対応しているのかはまだ明かされていない。
自分はXboxを所持していないが、このゲームにはかなりハードの購買意欲を刺激された。
『Pentiment』の、そしてXboxの今後にも注目していきたい。
最後に、自分と同じようにこのゲームの舞台設定自体にハマるものを感じている人に紹介したい映画がある。
中世で、修道院で、殺人事件という点が共通している。
修道院で起きた連続殺人を修道士2人が解決するというストーリーで、写本が山ほど出てくるのはもちろん、異端審問や魔女狩りなども登場する、中世好き必見の作品である。
『Pentiment』を待つ間、よければチェックしてみてもらいたい。