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なつかしゲームから最新ゲームまでアツく語る!

2023年2月にプレイしたゲームの感想 & 月間MVP決定!

1月に引き続き2月も、買ったばかりのゲーミングPCをフル活用するべく様々なゲームをプレイした。

 

1月のまとめ記事はこちらである。

 

gameandbooknadonado.hatenablog.com

 

今回はそれらのゲームについて、ざっと感想を述べ、最後に今月のMVPゲームを決定してみることにする。

紹介順は、プレイしたのが早いものからである。

 

 

 

1.『EL NE RUE』(Steam)

廃墟となった街を探索するADV。

明確な終わりのないゲームだが、20分ほどで全要素をコンプリート出来る。

収集要素として、街のあちこちに”精霊”と呼ばれるユニークな形の生き物が点在しており、彼らを見つけ出し、話しかけることで、メニュー画面の一覧にその精霊が追加されるようになっている。

ピコピコと動く彼らの姿は奇抜なものから愛らしいものまでバラエティに富んでおり、思わず見入ってしまうだろう。

ドット絵で描かれた廃墟は明るい雰囲気なので、ちょっとした気分転換としてプレイするのもおススメである。

 

 

2.『シーズン~未来への手紙~』(PS4

もうすぐ終わりを迎える世界を記録するため、自転車で旅に出るADVである。

クリアして今、印象に残っているのは、とにかく美しかった風景と自転車のスピード感である。

 

 

トゥーンレンダリングで描かれた世界は、どの場面を切り取っても絵になるほど色鮮やかであり、人がほとんどいないためどこかセンチメンタルな感情をも呼び起こす。

草原や森など自然豊かなロケーションから、橋や風車など印象的でフォトジェニックな建造物がそびえるスポットまで充実している。

 

 

この美しい世界は見るだけではなく、”残す”ことができる。

主人公はカメラを所持しており、任意のタイミングで写真を撮ることができる。

自分もいわゆる「映え」スポットで思わず自転車を止めて何枚もシャッターを切ってしまった。

枚数の制限はないため、気が済むまで最高の一枚を追求することができるのもうれしい。

 

この世界にSNSはないが、手記に写真を貼り付けることができる

 

そして疾走感あふれる自転車での移動についても語りたい。

自分の体感では主人公の乗る自転車はものすごくスピードが出ており、それがとてつもない爽快感を生み出していてもはや本作を”自転車ゲー”と呼びたいくらい印象的だった。

もちろん、それなりの規模のフィールドを移動するため、速いのは大歓迎なのだが、なんというかもうそれは、”爆走”とでも言いたいくらいハイスピードだったのだ。

 

 

とにかく速い!

 

コントローラーに割り振られたボタンで、右、左とペダルを漕いで進むのが正しい操作方法なのだが、自分は実はプレイ中一切それをせず、慣性で(?)進んでいたのも関係しているかもしれない。

 

 

自分の操作する主人公は風光明媚な景色の中を爆速で突き進み、時にコースを外れたりコーナリングをミスしたり危なっかしいことこの上ないサイクリングテクを披露し続けた。

特に序盤に長い坂道を下っていくシーンがあるのだが、ここでの危険運転ぶりはおまわりさんがいたらすぐさま飛んできそうな程ヒヤヒヤするものだった。

 

 

しかし、このデンジャラスサイクリングは、この上なく楽しい思い出にもなっている。

なぜならリアルの自分はこんなものすごいスピードで自転車を漕がないし、ブレーキをかけずに坂道を疾走するなんてことは絶対にしないからだ。

しかも、階段も自転車に乗ったまま上ることができるのである。

ゲームだからこそできる得難い経験をさせてくれたと言えるだろう。

 

 

また、主人公が乗るのが馬でもバイクでもなく”自転車”という(自分にとって)身近なものであったことがこのゲームをより一層面白くしていたとも思う。

このゲームのプレイ中、リアルで自転車に乗って出かけることがあった。

ペダルを踏んで漕ぎだした瞬間、ゲームと現実の世界がオーバーラップし、なんともいえない不思議な感覚が呼び起こされた。

そしてまた、ゲームの主人公と同じことをしているという事実に単純に喜びをも感じたのである。

きっとこれからも自転車に乗るときにはふとこのゲームが頭をよぎっていくだろうし、逆になんだか無性に爆走したい気分になったらまたコントローラーを握ればいいだろう。

 

 

自転車のことしか話していない気がするが、ここらで『シーズン~未来への手紙~』の感想は切り上げたい。

 

 

 

3.『Hi-Fi RUSH』(Steam)※プレイ中

Xboxのショーケースにて突如発表&配信されたリズムアクションゲーム。

まだ1体目のボスを倒したところであり、詳しい感想についてはクリア後にあらためて話したいが、一言でいうならば”このノリが好き”である。

 

 

発表された本作を一目見た時から、カートゥーンのような明るい色調の世界観と登場人物たちのダイナミックでコミカルな動きに惹きつけられた。

ありそうでなかった雰囲気のゲームであり、「これは楽しいに違いない!」と直感が働いたのを覚えている。

ゲームシステムやストーリーについて「面白そう!」と感じるゲームは多々あるが、「楽しそう!」という印象を受けるゲームというのは、少なくとも自分にとってはめったにない。

 

 

実際にプレイしてみると、主人公チャイは想像以上に底抜けに明るいお調子者であり、すさまじくポジティブで、その言動は見ているとこちらまでハッピーな気分になってくる。

コミカル担当でもあるようで顔芸も激しく、カートゥーンさながらに壁や天井に思いっきりビターン!と叩きつけられるギャグシーンも多い。(「いてて……」くらいで済む)

結構大変な目にあっているのに全く嘆くことなく、ボスを目の前に「ノリノリでいっちゃう?」などと言ってしまうチャイを、自分はものすごく気に入っている。

 

 

とにかくノリノリな主人公

 

主人公を好きになれるかどうかというのは、自分にとってはゲームを遊ぶ上で結構重要な要素なので、チャイがこういったキャラクターであったことは幸運だった。

プレイヤーたちの感想を聞く限り、エンディングまでこのノリが続くようなので、「楽しそう!」と感じた第一印象のまま走り抜けられそうで、この先の展開にも期待が持てる。

 

 

4.『Florence』(Steam)

とにかく高評価で、プレイ時間が短い(30分)という印象があった恋愛アドベンチャー

セールで200円ちょっとだったので、これを機にプレイしてみることにした。

結構前のゲームなので、レビューもそれなりに読んでいて、ゲームプレイについても2人の恋の行方にもおおよその想像はついていた。

そのため驚きはそれほど無かったのだが、それでも尚よくできているなと感心させられる場面がいくつもあった。

 

 

このゲームは絵本とコミックの中間のような、イラストをメインとした作品であり、一枚絵やカット割りでストーリーを語っており、セリフは一切ない。

イラストは洗練されたシンプルなタッチで描かれており、色使いも巧みで、全体的になんともいえないオシャレな雰囲気が漂っている。

 

 

冒頭で描かれる主人公の女性フローレンスが送る夢のない生活は、色あせた灰色がかった色彩で表現されている。

起床して会社へ行き、面白みのない仕事をこなして帰宅し、また寝るだけ。

世界中に同じような暮らしをしている人々はたくさんいるだろうと思えるリアルさである。

それがチェロを弾く青年クリシュと出会ってから、世界はカラフルになり、生活は希望と喜びに満ちあふれたものへと一変する。

大きな夢を持っている恋人を応援しながら、主人公もまた、自分が過去に持っていた夢を思い出す。

すべてが前向きに動き出すほど、なにもかもが輝いているこの2人の恋は、あまりにも美しくてロマンティックだ。

 

 

恋のときめきがこれでもかと描かれている

 

ときおり差し挟まれる簡単なパズルは、主人公の感情を言葉でなく視覚的に見せる役割を担っている。

基本的には易しいものだが、恐らくゲーム中もっとも難しいと思われるパズル(それでも詰まるようなものではない)は、それを解いている最中には焦燥感を覚え、完成させた後のイラストを見ても胸が詰まるようなものだった。

主人公の抱いている感情を巧みに伝えるその演出は実に見事だった。

 

 

ところどころ顔をのぞかせるリアルさがビターな味わいを感じさせるが、爽やかなエンディングであったため、純粋にプレイして良かったと思えた。

自分はおよそ50分ほどでクリアしたが、恋愛映画を一本見たくらいの充実感と余韻が残る作品だった。

 

 

5.『ファミレスを享受せよ』(フリーゲーム

1月にこのPCを買ってから初めてプレイしたフリー(無料)ゲームである。

itch.io/ふりーむ! にて配信されており、ブラウザでも遊ぶことができる。

基本はPC推奨のようだがスマホでもプレイできるようである。

 

 

あまりにも面白かったため先日単独の記事も書いたのでぜひ読んでみてほしい。

 

gameandbooknadonado.hatenablog.com

 

2~3時間でクリアできるアドベンチャーゲームで、基本はキャラクターとの会話だけで進行する。

自分は忘れかけていた序盤の会話が気になったため2周目もプレイし、聞き逃していたセリフや選んでいなかった選択肢なども試して、恐らくほぼすべての要素を網羅したと思う。

このゲームはストーリー展開も面白く、ところどころにプレイヤーをハッとさせるような仕掛けも凝らされているのだが、クリアして数日経った今振り返ると一番の魅力はあのファミレス「ムーンパレス」に漂う独特のムードであったと感じる。

 

 

「深夜のファミレス」

この言葉だけで、パッと絵面が頭に浮かぶだろうか。

客はまばらで、静かな音楽がかかっていて、窓から見える空には満月が浮かんでいる。

店内は明るく照らされているが、次第になんだか温かいような、さみしいような気分になってくる。

ドリンクバーでグラスに「月の涙」を注ぐ。

それを飲みながら、ひとりで座っている窓際の席の客と話してみようか。

 

 

主人公の食レポは必見

 

とにかく”めちゃナイーブでメランコリ”(※作中のセリフ)な気持ちになってしまう本作だが、バイタリティあふれる主人公がガンガン現状を打破してストーリーを進めていくため、ただのムーディな作品では終わっていない。

ストーリー重視のプレイヤーにもおすすめである。

 

 

 

今月のMVPは!?

さて、それでは月間MVPを発表したい。

と、その前にここで突然だがレギュレーションについて説明したい。

MVP対象作品は今月”クリアした”ゲームとさせてもらう。

そのためまだプレイ中の『Hi-Fi RUSH』は今回は選考から外れることになる。

 

それを踏まえて今月のMVP、その作品とは!

 

 

『ファミレスを享受せよ』!!

 

ゲームをプレイして深夜のファミレスに行こう!

 

選定理由:ストーリー・ビジュアル・音楽すべてに類まれなセンスを感じる作品で、しかも無料で遊ぶことができる。

特にADV好き、インディーゲーム好きの人はぜひ2~3時間を”永遠のファミレス”で過ごしてみてほしい。

この作品の持つ独特の空気感にきっと魅了されるだろう。

個人開発ゲームの可能性を感じさせてくれた作品でもあり、要するに――自分はこのゲームを全力で推したいのである!

 

 

 

これからの予定

さて、最後に3月に遊ぶ予定のゲームを挙げてみる。

まずはもう発売が目前の、スクエニホラーミステリーADV『パラノマサイト FILE23 本所七不思議』

Switchセールで買ったモノクロほんわか写真撮影ADV『TOEM』

あとは『Hi-Fi RUSH』も続きをプレイしたい。

前作が好きすぎて見送っていた『オクトパストラベラー2』もなんだか面白そうなので、この中では一番クリアまで時間はかかりそうだがぜひ遊んでみたい。

 

 

特に『パラノマサイト』には期待しており、単独感想記事も挙げる予定である。

そして、実は今月でこのブログは一周年を迎えるので、記念の記事も書きたいと思っている。

月末にはもちろん3月のゲーム月間MVPも決めるので、そちらもまた読んでほしい。