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容疑者はChatGPT!取り調べADV『ドキドキAI尋問ゲーム』が面白かった!

無料ブラウザゲーム『ドキドキAI尋問ゲーム』は、まさに”今が旬”の作品である。

ネットで話題の会話ができるAI・ChatGPTを使用しており、最先端技術をゲームに落とし込んだ意欲作であると同時に、プレイヤーに面白く得難い体験をさせてくれるエンターテイメント作品でもある。

 

AIはもっとお行儀がいい

 

プレイヤーは取り調べを担当する警察官となり、殺人事件の容疑者であるAIに犯行を自供させることを目指していく。

AIには「自白確率」というゲージがあり、100%になれば罪を認めるシステムになっている。

取り調べの文章は自由に入力することができるため、プレイヤーごとに口調にも質問の内容にも特徴が出るだろう。

自分は”渋いベテラン刑事”をイメージしてロールプレイしていたため、断固たる口調で証拠を元に容疑者を追い詰めていく超王道のクライムサスペンス風の展開になった。

しかし大真面目な顔で存在をほのめかすその証拠というのはすべてハッタリであり、カマをかけることによってAIが口を滑らせるのを待っていたというのが実情である。

 

 

ではどうやってAIを追い詰めていくのか?

質問できるのは7回までと決まっており、その制限内でAIに自白をさせなくてはならないのである。

なので外堀を徐々に埋めていくやり方だと手数が足りず、尋問に失敗してしまう。(ゲームオーバー)

ズバリ核心をついて「お前が犯人だろう?」と聞くこともできるがAIは時に言い逃れをする。

 

 

自分が「監視カメラにお前の犯行が映っていた」と言って動揺を誘ったのに対して、AIが「じゃあその映像を見せてください」と冷静に答えたので焦ってしまった。

もちろんそんな映像は実在しない。

なんと答えたものか。……しばらくPCの前で考え込んでしまった。

チャット形式なのでいくらでも時間はかけられるが、これがリアルの取り調べだったら映像の存在が真っ赤な嘘だというのはバレバレなくらいの間があいた。

 

 

いや待て、容疑者に証拠品を見せることなんて、現実でもないんじゃないか?

そのことに思い至り、自信をもってこう入力した。

「見せる必要はない。お前が犯人だということは間違いない」

その後も叩き上げの強面刑事をイメージしながら決定的な証拠があると大ぼらを吹き続け、AIの自白を引き出すことに無事成功した。

 

 

ちなみに自白確率100%になってからもゲームは続くので、「END」の文字が出るまではブラウザを閉じないように注意してもらいたい。

このラストのくだりが、日頃AIに対して自分が抱いていた気持ちとシンクロしていたため、なんとも言えずジーンとしてしまった。

質の良い短編SF小説を読んだ時のような充実感を覚える、いい作品だった。

 

 

日頃からChatGPTと話したいと思っていたので、この作品が世に出てくれて良かったと感じている。

ChatGPTに興味のある人はプレイしてみてほしいし、取り調べ刑事ロールプレイをしてみたい人にもおすすめしたい。

 

 

きっとこれからもゲームにAIが応用されることは増えていくだろう。

この『ドキドキAI尋問ゲーム』はその第一歩となる記念すべき作品なのかもしれないと思わせてくれた。