2023年、遊びたいゲームはもう決まっているだろうか。
『Starfield』『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』『FF16』など大作も目白押しの今年、果たしてゲーマーたちがどのようなゲームスケジュールを組んでいるのか興味は尽きない。
しかし、今回はまだ発売日が正式アナウンスされていないが、自分が動向が気になって仕方ないタイトルを3作紹介していきたい。
知っている人は少ないかもしれないが、これは面白そうだと自分の勘が告げている――そんなチョイスである。
1.『MINDHACK』(VODKAdemo?/Steam)
『MINDHACK』はVODKAdemo?が開発・パブリッシャーを兼ねているインディーゲームである。
ジャンルはテキストADV。
「悪人の頭をお花畑に変える」というキャッチフレーズが示すように、プレイヤーは天才マインドハッカー「先生」となって精神を操る特殊能力を使い、悪人を次々に更生させていく。
相手の心の奥深くに侵入し、悪の根源である「バグ」と呼ばれる彼らの中にある破壊衝動をひとつずつ潰していく部分は、タイピングゲームとなっている。
悪人たち人格を上書きしていくという設定はどこかサイコスリラーのようだが、ゲームのビジュアルとしてはかなりポップで、悪人とされるキャラクターたちもどこか憎めない、かわいいと言ってもいいようなデザインをしている。
主人公である「先生」は今のところ白手袋をはめた両手のみが公開されており、悪人の精神をハックする際、その手をまるでマジシャンのように華麗にひらめかせるのが見どころだ。
丹精込めた手描きアニメーションで描かれるその動きは何度も繰り返し見てしまうほど魅力的である。
気がつくと数分間ジーッと「先生」の手を眺めていて、ハッと我に返ったことも一度や二度ではない。
もしかすると――もうとっくの昔に自分は”MINDHACK”されているのかもしれない。
本作はすでに体験版が配信されており、アーリーアクセスも4月6日にスタートする。
こちらは中盤までがプレイできるようだ。
開発スタッフの熱心な情報発信、イベントでのグッズ販売など至れり尽くせりのファンサービスもあってか、本作にはすでに熱心なファンが生まれているようである。
とはいえやはり自分としては正式リリース日が待ち遠しい。
2.『Pentiment』の日本語版
昨年11月にSteamおよびXbox Series X|S、Xbox Oneにて発売された『Pentiment』はObsidianが開発、Xbox Game Studiosが発売したタイトルである。
Steamでは「圧倒的に好評」(全てのレビュー)となっているほど高く評価されている。
ジャンルはRPG(Xbox)/アドベンチャー(Steam)。
自分は日本語版が出たら必ず本作をプレイしようと思っているので、ネタバレを避けるためにほとんど情報を調べていない。
そのためほぼ発表当時の情報となるが、本作は16世紀のバイエルンの画家となって、殺人事件の謎を解くために町や修道院の人々と交流し、手がかりを得ていくミステリ仕立てのストーリーのようだ。
選択肢も豊富であり、プレイヤーが下した判断によってその後の展開が変わるマルチシナリオを採用している。
なんといっても最大の特徴は中世の写本の挿絵がそのまま動いているかのようなグラフィックであり、素朴な味わいのキャラクターたちがなめらかに動く様には誰もが思わず目を引きつけられてしまうだろう。
中世ヨーロッパ好きの自分としてはぜひとも見逃せないタイトルである。
公式TwitterやSteamページによれば日本語対応が予定されているようであるが、正式な時期はまだ発表されていない。
1 月 26 日の午前 5 時からXbox と Bethesda が「Developer Direct」を開催するというので、そこでの続報にぜひとも期待したい。
3.『EDEN.schemata();(エデン・スキマータ)』(WSS playground/Steam)
インディーゲームの情報イベント「INDIE Live Expo 2021」にて発表された『EDEN.schemata();(エデン・スキマータ)』。
まずはタイトルでYou Tubeを検索して、1分20秒の動画をぜひ見てもらいたい。
現在本作について分かっているのはそのPVで公開された情報と当時報道されたいくつかのゲームニュースのみである。
今自分がもっとも発売を心待ちにしている作品だ。
ジャンルはSFミステリーADV。
開発はWSS playgroundおよび同人ゲームサークルilluCalab.。
「記憶喪失の主人公、密室の研究室、目の前に横たわる首なし死体――。」
ミステリファンをワクワクさせる要素がこれでもか!というほど詰め込まれたこの設定だけで、本作を期待する理由としては十分すぎるだろう。
ここに登場するのが、魅力的で怪しげなヒロイン・イヴである。
手描きアニメーションで活き活きと描かれるアンドロイドのイヴは、殺人事件の謎を解くべく主人公に協力してくれるキャラクターのようである。
しかし、同時に彼女自身が容疑者にもなっているというから油断ならない。
この謎満載のストーリーを紡ぎ出すのが『丸太町ルヴォワール』などで知られる小説家・円居挽氏である点も、ミステリファンとしては見逃せないポイントである。
ストーリーだけでなくゲームデザインも凝っており、進行に従ってシステムもUIも変化していくというというからたまらない。
本作が発売された暁には、嫌というほどプレイヤーを悩ませてくれることだろう。
あまりの難しさに頭を抱えるその日が待ち遠しい。
まとめ
以上3作が、自分が今発売(せめて続報!)を期待してやまないゲームたちである。
しかし、こうして書き出してみると、自分はもしかして「手描きアニメーション」と「殺人事件」が好きなのかもしれないと思えてくるラインナップとなった。
2023年に次々と発売される新作ゲーム、そして積みゲーをプレイしながらこれらのタイトルを首を長くして待つことにしよう。
そういえばこれが本年初の記事である。
ゲーマーのみなさん、どうか今年もよいゲームライフを!