鈴木の既読スキップ

なつかしゲームから最新ゲームまでアツく語る!

アニメ『シェンムー』第6話感想 みんな大好き強キャラ老人

中国といえば、やはり思い浮かべるのはこれである

 

春アニメ『シェンムー・ジ・アニメーション』第6話が配信された。

ここでは原作ゲームを最新作『シェンムーⅢ』まで全てクリア済みの自分から見た、アニメ版の感想を語っていこうと思う。

 

第5話の感想はこちら。

 

gameandbooknadonado.hatenablog.com

 

第6話ではついに香港へたどり着いた涼が、陳大人から紹介された桃李少老師の居所を探すために奔走する。

イベントも初登場のキャラクターも盛りだくさんな回である。

 

 

広東語を話す涼

ジョイのセリフから、涼の使う中国語は広東語だということが明らかになる。

 

よく見れば涼が手に持っている緑色の本の表紙にも「広東語講座」の文字が読み取れる。

おそらくこの本は、以前ドブ板で中国語の手紙を読める人を探す際に、古書店で涼が手に取っていたものかと思われる。

原作に登場しない古書店が映ったことがずっと不思議だったのだが、あのタイミングで本を手に入れたということを描きたかったのだろう。

 

香港行きのチケットを探すために訪れた旅行社でも、この本を片手に店員と話す姿が確認できた。

陳大人との別れのセリフも中国語だった。

ゲーム版では香港行きの船の中で中国語を覚えたことになっていたが、横須賀にいる段階からすでに勉強しているという設定の方がたしかにしっくりくる気もする。

 

この「広東語講座」は後の毒蛇兄弟とのバトルでビリビリに破れてしまうが、その頃には涼は広東語をほぼマスターしていたようでどうやら問題はなさそうで一安心だ。

 

 

戦うクールJを二度見。大事なラジカセ

そういえば涼はウォークマンも持っていた

 

涼のバッグを奪ったウォンと手を組んでいた3人のうち、一番大柄でラジカセを担いだサングラスのキャラクターがクールJである。

 

ゲームでは非戦闘員としてひたすら逃げる姿が描かれていたが、アニメでは戦う気満々で回し蹴りを放ってくる。

顔つきもどことなく厳つくなっているように感じられる。

ゲーム版のクールJは肩に担いだラジカセを大切にしており、選択肢次第で見ることができるラジカセを巡る涼とのコミカルなやりとりはインパクトがあり、必見だ。

 

シェンムー』におけるラジカセの位置づけは、時代の最先端を行くおしゃれなアイテムということなのだろう。

アニメでは涼の部屋の机の上にすでに置かれていたが、ゲームではコンビニや駄菓子屋で引けるくじで当たりを出さないと手に入らないレアなアイテムだった。

くじを引き当てた時はうれしく、カセットテープを買い揃えて次々に曲をかけてみたものである。

 

クールJがラジカセを後生大事にする気持ちも分かるように思えてくる。

 

 

ジョイの過去

香港編のヒロイン的存在となるのがジョイだろう。

 

彼女の出番もゲーム版よりも増えており、香港のシビアさを語る際にはアニメオリジナルとなる幼少期の場面もちらりと映った。

父については港の大物という設定が明かされているため、これはまだ語られていない彼女の母親に関するエピソードではないかと自分は予測した。

 

ジョイの声優はゲームとは違う人なのだが、違和感はまったくなかった。

サバサバした話し方や「アタイ」という一人称などを聞いていると、これこそジョイだという気持ちになってくる。

 

涼とジョイとの関係性の描き方はゲーム版よりも親しさが増しているように感じられた。

宿を紹介してくれたジョイに心のこもったお礼を言う涼の姿は、ゲームで彼女に一貫してつれない態度を取っていたことを考えればかなり友好的になったように見える。

部屋を無事とれたかを見届けるためしばらくその場に残っていたジョイに対して、涼が自ら名を名乗ったことには驚いた。

アニメでは涼がジョイに対して心を開きつつある様子が描かれており、旅の目的など、自分の考えを彼女に伝えるために言葉を惜しまないのが印象的だ。

そして、ジョイもそんな涼に対して興味を持ち始めたそぶりを見せている。

 

2人がどれだけ親しくなっていくのか、そしてジョイにどんな過去があるのか、アニメ版での今後の描かれ方に期待したい。

 

 

地味にうれしい毒蛇兄弟の出演

鈴鈴粥専科の迷惑な常連

 

毒蛇兄弟といういわばマイナーなキャラが登場したことに原作ファンとしてちょっとうれしくなった。

 

顔立ちも服装もほぼゲーム版を踏襲していて、言いがかりでしかない絡み方も含めて彼らのゴロツキ感がアニメでもあますことなく表現されていた。

そもそも、あだ名なのか自ら名乗っているのか分からないが「毒蛇兄弟」というネーミングにはちょっと笑ってしまうドギツさがある。

思いのほか出番が長く、ジョイの口からわざわざその名前まで明かされたので、もしかすると再登場して次こそは決着がつけられるかもしれない。

 

 

武徳を知り、父の無実を改めて信じる

桃李少老師を探す中で涼が訪れた公園には、木の下で太極拳をする老人という、日本人が思い描く中国のイメージそのもののような光景が広がっていた。

 

シェンムー』における多くの老人がそうであるように、この建民さんも一芸に秀でた強キャラである。

涼が本気で打ち込むが、すべての攻撃を避けてしまう。

この熱い展開に自分のように燃える人も多いだろう。

 

建民さんが教えてくれる「小擒打(しょうきんだ)」という技を習得するのに涼はかなり手こずる。

これまで山岸さんや貴章に技を習う場面では、それほど苦労した様子は見受けられなかった涼が、ここまで時間をかけるのは初めは意外に思えた。

 

だが、涼が小擒打を習得するために鍛錬を積み重ねる描写は、武徳の一つ「功」を表現するために必要だった。

そして同時に、父が芭月流柔術を磨き上げるため、日々たゆまぬ努力をしていたことを改めて思い出すためにも無くてはならないものだったのである。

 

涼の旅の目的は、事件の真相を解明することであり、そして父が本当はどういう人物であったのかを知ることである。

真摯に修行に打ち込んでいた父の姿は、清廉潔白な人物であることを証明してくれる一つのヒントとなり、無実を信じる涼の心に明るい希望の光を灯した。

建民さんに芭月流柔術について語る涼の口調には、父のことを誇らしく思う気持ちがあふれており、晴れ晴れとした表情は見ていて温かい気持ちにさせられた。

 

 

 

第6話ラストでは桃李少老師の正体が明かされ、そしてレンも登場する。

レンのセリフは短かったが、声優は変われどあの独特のガラの悪さがうまく再現されているように感じられ、喜ばしい限りだ。

第7話も楽しみに待ちたい。

 

 

人面魚育成ゲーム『シーマン』とコラボ!チルドコーヒー「マウントレーニア」を買ってきた

突然のコラボに驚きと喜びを隠せない


伝説の人面魚育成ゲーム『シーマン』とチルドコーヒー「マウントレーニア」が奇跡のコラボレーションを果たしている。

 

対象商品は、5月9日から発売されている「マウントレーニア カフェラッテ エスプレッソ ~深い癒やし水景パッケージ~」である。

 

商品パッケージについているQRコードを読み取ることで、キャンペーンページへ飛ぶ。

カメラを起動し商品ラベルの写真を読み取ると、美しい水の中の光景をARで見ることができるようになっている。

シーマンはランダムで出現し、全4種類のセリフを話してくれる。

 

 

間違えずに買おう

マウントレーニア」には商品バリエーションが数種類あるため、必ず上記商品名のものかどうかを購入の際には確かめてもらいたい。

 

緑色をベースとしたラベルで、水の中の景色を撮影した写真がプリントされている。

ちなみにパッケージには『シーマン』の「シ」の字も描かれていない。

また、「~深い癒やし水景パッケージ~」は「1~4」まであるが、どれか1つを買うだけで全4種類のシーマンのセリフを聞くことが可能である。

 

 

そもそも『シーマン』とは何か?

卵を孵化させるギミックにはしてやられた

シーマン~禁断のペット~』はドリームキャストで1999年に発売されたセガのゲームであり、専用マイクを使って人面魚であるシーマンと会話できるという斬新なシステムが売りであった。

その後PS2でも発売されていたようだが、自分がクリアしたのはドリームキャスト版である。

 

シーマンは人面魚という尖った生き物であるが、どこにでもいそうなごく普通の男性の顔をしており、その話し方はとてもゆるい。

会話としては「血液型は?」「星座は?」といったような簡単な質問に対して、こちらが短い単語で返答をし、その答えに対してシーマンがちょっと面白いコメントをするという形式である。

こちらから呼びかけることもでき、登録されている単語であれば、リアクションを返してくれる。

 

自分はシーマンをクリアしたと先ほど書いたが、本作は会話をするだけのゲームではなく、育成ゲームでもあり、一応ゴールが設定されている。

シーマンは初めは卵であり、それを孵化させ、幼魚を育て、段々と大きくしていきようやくあの皆が知るシーマンになる。

水温を調節したりエサをあげたり、実はプレイヤーが『シーマン』でできることは会話以外にも結構あるのだ。

 

今回のマウントレーニアとのコラボでは、水音ASMRをバックにシーマンが登場するが、実際のゲームでもプレイ中は水槽の「コポコポコポ…」という音が常に聞こえ、それは確かに癒やされる音でもあった。

 

 

実際に買ってみた

対象商品なのか慎重に確認して買った

 

コンビニを3軒はしごしてようやく「マウントレーニア カフェラッテ エスプレッソ ~深い癒やし水景パッケージ~」を入手できた。

 

偶然かもしれないが、ファミリーマートマウントレーニアの品揃えが充実しているように思えた。

コラボ前の旧パッケージのものも並んでいたため、気をつけて選ぶ必要がある。

また、初めに書いたように1本買えば全パターンのセリフが視聴可能である。

 

QRコードの読み取りはなんなくできたが、次にARを起動させるのに手間取ったが、これはパッケージを適当に撮影しながら「スタート」ボタンを押し、その後にスマホを近づけたり遠ざけたりすれば認証してくれるようだ。

水の中の映像が流れ出し、シーマンが右端から登場してくる。

出現はランダムということだが、3回に1回は出てきたため粘ることもなく全パターンを聞くことができた。

 

感想としては、まずはとにかく絵面が懐かしく、そして口調も「そういえばこういうキャラクターだったな」とすぐに思い出すことができるおなじみのものであった。

 

セリフは短いが、キャンペーンページでも「格言」と言われているように、魚から見た人間社会についてという体でちょっと深いことを言ったりもする。

フフッと少し笑えて、その意味ではコラボの狙い通り癒やされたのかもしれない。

 

かつて『シーマン』をプレイした人はもちろんだが、未プレイの人でも、ゆるくしゃべる人面魚がちょっといいことを言うというシチュエーションに面白さを感じるかもしれない。

 

 

最後に

1本で全部聞けると思わなかったので2本購入した

久しぶりにマウントレーニアを飲んだが、エスプレッソなのでほどよい苦味があり、なかなか美味しかった。

購入予定の人は、できるだけ静かな環境でARを起動し、癒やされる水音とシーマンの名台詞を堪能してもらいたい。

任天堂配信「Indie World 2022.5.11」個人的注目作『Card Shark』イカサマでトランプゲームに勝ちまくれ

悪い貴族を相手に鮮やかにイカサマを仕掛けよう


5月11日23:00より「Indie World 2022.5.11」が任天堂公式チャンネルから配信された。

今後Switchで配信・発売予定のインディーゲームを紹介する番組であり、続報から新発表のものまで数多くの作品が取り上げられた。

 

その中でも自分が一番注目したのは『Card Shark』(販売元:Devolver Digital)である。

本作は18世紀のフランスを舞台としたアドベンチャーゲームである。

プレイヤーは貴族たちを相手に、カードゲームに勝つためにありとあらゆるイカサマを駆使して戦う。

 

まずこの設定だけで個人的には興味津々である。

自分は「イカサマ」「ぺてん」「詐欺師」などがキーワードの作品が好きであり、映画『オーシャンズ11』や『スティング』、『だまされてリビエラ』もワクワクしながら楽しんだ。

小説でも詐欺師が主人公の隠れた名作『ロック・ラモーラの優雅なたくらみ』が愛読書である。

フィクションではよく描かれる題材だが、ゲームでこういったテーマを扱った作品は、あまり聞いたことがない気がする。

 

この『Card Shark』では実際に20種類以上のイカサマ、たとえばカードのすり替え、盗み見などを仲間のサンジェルマン伯爵と協力してやってのける。

これはバレてしまうこともあるようで、システムの詳細は分からないがハラハラドキドキしながらプレイすることになりそうだ。

 

ムービーでは描かれていなかったが、ゲームメディアの紹介文を読むと、本作は荒稼ぎをしつつも、貴族たちの陰謀を暴いていくことが目的となるようだ。

主人公は正義の味方的な、ねずみ小僧のようなポジションと考えていいのだろうか。

ただのイカサマ師になるゲームプレイも面白いが、悪いやつらを懲らしめるという大義名分があるのも、よりカタルシスを味わえそうだ。

 

現在、体験版が配信されており、自分ももちろんプレイしてみるつもりだ。

本作はダウンロード限定ソフトであり、6月2日に配信される。

すでに予約も開始されているので、気になった人はぜひチェックしてみてもらいたい。

アニメ『シェンムー』第5話感想 横須賀の愛すべき友たち

涼のリュックサックは第1話で空手大会に行く際にも登場している


春アニメ『シェンムー・ジ・アニメーション』第5話が配信された。

ここでは原作ゲームを最新作『シェンムーⅢ』まで全てクリア済みの自分から見た、アニメ版の感想を語っていこうと思う。

 

第4話の感想はこちら。

 

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第5話では貴章との勝負から香港への旅立ちまでが一気に描かれており、オリジナル要素もふんだんに盛り込まれ、スピーディーかつダイナミックに物語が展開する。

 

 

大活躍する麻衣とゴロー、そしてマーク

3人の奮闘は完全にアニメオリジナル展開である。

 

彼らが一体どうするつもりなのか、初見の立場でワクワクしながら視聴できた。

それにしてもOPでフォークリフトが目立っているとは思っていたが、こんな風にクローズアップされるとは予想していなかった。

シャッターを破壊しながら17番倉庫に突撃するシーンや、港を疾走する様はアクションとしても派手で面白い。

 

思い切りの良いマーク、ビンタと肘鉄を炸裂させる勝ち気な麻衣ちゃん、コミカル要員かと思わせておいて実は一番のキーパーソンであったゴロー。

この3人の協力は、涼が父・巌の「愛すべき友を持て」という遺言を活かし、実践した結果のようで感慨深い。

 

麻衣ちゃんとゴローの結婚報告に、「でもゴローだぞ」という涼の口調がゲーム版より少しマイルドに感じられたのは、きっと彼の活躍に感謝する気持ちが込められているからなのだろうと解釈している。

 

 

「必ず戻ってくる」

涼が再びこの門をくぐることをファンとしても待ち望んでいる

 

香港へ旅立つ涼は、芭月家の門の前で福さんと稲さんの見送りを受ける。

 

しんみりする2人に向かって、涼は微笑みながらこう言った。

「やめてくれよ2人とも。俺は必ず戻ってくる。本当のことを突き止めてな」

ゲーム版では、門前のシーンは見送りの代わりに涼が一人無言で拳を握りしめる姿が描かれていた。

自分はそこに、二度と帰れないかもしれないという涼の覚悟が見える気がしていたのだ。

 

だが、少なくともアニメ版の涼は必ず横須賀に、彼を待つ人たちの元に帰ってくるのだということを、キッパリと断言してくれたのだ。

 

アニメの涼がこのセリフを口にできたのは、旅の目的がゲーム版の「復讐」ではなく「父の潔白を証明するため」という前向きな理由だったからかもしれない。

父を信じたいという涼の立場は完全に「善」であり、その行動が正しいと感じられるからこそアニメ版では身近な人たちも積極的に協力してくれたのではないだろうか。

 

そして涼も素直に彼らに頼ることができ、再び帰ってくると彼らに約束することができたのだろうと思える。

 

ゲーム版で涼の「復讐」という目的に一貫して反対しつづけた家政婦の稲さんが、アニメ版では別れのシーンで涼の手を握ってその無事を祈ってくれ、応援してくれる存在となっているのが印象的であった。

 

 

横須賀編ヒロイン・原崎

よく見るとエンディングにも映っているお守り

 

恐らく今回で原崎の出番は終了であると思われる。

彼女はアニメ版において一番深堀りされたキャラクターかもしれない。

 

アニメオリジナル要素として描かれた原崎の自室は、レトロな花柄のゴミ箱など昭和感が漂っており、華やかさよりも生活感が前面に出ていてリアリティがあった。

祖母と囲む食卓についても、背景のキッチンや床に置かれたストーブ、ごく普通のメニューであるカレーライスなどが丁寧に描かれていたのが印象的だった。

 

彼女のまわりを説得力のあるディティールで囲い込むことによって、原崎という一人の少女を、いかにもどこかにいそうな実在感のあるキャラクターとして表現することに成功していると感じた。

 

また、アニメ版の原崎は性格もかなりアクティブだ。

涼を見かけると話しかけてきて、手伝いを申し出てくれるなど積極的な行動を見せる。

また、2人の関係はゲームよりも親しげに描かれており、会話にも時折ユーモアが交ざるなど、同級生であるということが納得できるやりとりが心に残っている。

 

フランクな間柄の2人であるが、原崎は同時に涼に恋する少女でもあり、話を続けたいあまりに無理やり話題をひねり出したり、夜遅くまで道端で涼の帰りを待っていたりするけなげさも持ち合わせている。

 

原崎がお守りを渡して言った、「また、会おうね」にはいろいろな感情が込められていたのだろう。

「相談」の内容を聞くことがないまま旅立つことになった涼は、横須賀にまた帰ってくれば彼女に会えると思っているからこそ、「ああ」という一言だけで会話を終わらせてしまったのかもしれない。

 

重要なことを言い出せないまま別れを告げるシーンは、アニメ版の原崎が活発であるからこそ、いっそう切なさが増す。

 

 

最後に

全13話のうち、5話で横須賀編が完結した。

 

重要ポイントは全ておさえた上で、アニメオリジナルのシーンまでふんだんに盛り込んでおり、ファンとしても大変楽しませてもらった。

ゲーム未プレイでも面白いと思ってくれる人も多いようで、改めて『シェンムー』という作品の魅力に気づかされたような気分である。

 

5月3日からは関東圏のみだが地上波のTOKYO MXでも放送が始まり、火曜日の19:00というゴールデンタイムであることから、より多くの視聴者が獲得できそうで期待がもてる。

 

第6話からはいよいよ『シェンムーⅡ』のストーリーを描いた中国編がスタートする。

OPではすでにジョイやレンの姿が見られるが、彼ら以外にどのキャラクターが登場するかも楽しみだ。

物語としては、まずは陳大人からもらった紹介状の中身を読むところから始まると思うのだが、どうなるだろう。

イベント盛りだくさんの『Ⅱ』をどう描くのか、アニメオリジナル要素はあるのか、首を長くして配信を待ちたい。

今すぐ食べたい!?印象深い「ゲーム飯」3選

美味しそうでも、その反対でも印象に残るゲーム飯


名作ゲームの中には、食事シーンが登場するものや、自分で料理を作って食べることができるものも多い。

 

自分はそういった場面に出くわすと、その世界でどんなものが食べられているのか興味津々でメニューをチェックしてしまう。

架空の食品が出てくるのも面白いが、特に現実に存在する料理が出てくるとうれしくなる。

作品にリアリティが増し、世界観がつかみやすくなるうえ、それを食べているキャラクターたちにも親しみを感じるようになってくるからだ。

 

また、アイテムを作るクラフト要素のあるゲームは多いが、それが料理となると途端に楽しげな雰囲気が出てくるように感じる。

選択肢が多いほど面白く、デザートまで作れるとより一層華やかな気分になる。

 

そんなゲームに登場する料理を「ゲーム飯」として、今まで自分がプレイした作品の中から特に印象深かったものを3品選んでみた。

 

 

 

ぼくのなつやすみ2』のマコガレイの唐揚げ

ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇』(SCEI 現:SIE/PS2/2002年)は主人公の「ボク」が夏休みの間だけ親戚の家に預けられ、海と山で思う存分夏を満喫するというアドベンチャーゲームである。

 

マコガレイの唐揚げは「ボク」がお世話になっている親戚の家で夕飯に出されるレアメニューである。

なぜレアかというと、このメニューが登場するにはゲーム中に遊べる「釣り」で一定以上の大きさのマコガレイを釣り上げる必要があるからだ。

 

右向きがカレイ。知っていても間違えそうだ

 

見事ゲットすればその日の食卓にはマコガレイの唐揚げが並び、そして「ボク」が毎日つけている絵日記もマコガレイ専用の内容となるのである。

日記の枠からはみ出しそうなほど大きく描かれたマコガレイがどこか誇らしげにページを飾る。

 

自分は狙ってマコガレイを釣ったわけでなく、海釣りを楽しんで夕方家に帰ったらこのイベントが始まったため、とても驚いた。

食卓に自分の釣り上げたマコガレイが並ぶのはちょっと得意な気分にもなれる、うれしい出来事であった。

 

「ボク」が喜びいっぱいに書いた絵日記で締めくくられたその1日は、海で釣りしかしていなかったにも関わらず、他のどの日よりも記憶に残っている。

 

ファイナルファンタジー15』のカップヌードル

数多くの料理が登場する『ファイナルファンタジー15』(スクウェア・エニックスPS4Xbox One/PC/2016年~)から選ぶのは料理担当のイグニスが腕によりをかけた一品、ではなくカップヌードルである。

 

日清とのコラボレーションによって、ゲーム中にカップヌードルがそのままのパッケージで登場する。

店で購入すればキャンプの夕食メニューとして選択し、キャラクターたちが談笑しながらカップヌードルを食べる姿が見ることができる。

 

イグニスの料理はもちろん最高だが、これも食べたい

本作の現代文明に近い世界観からしても、この商品が登場することにはあまり違和感はない。

むしろ自分はよく見知ったカップヌードルをゲームの中で見かけるという出来事にテンションがあがった。

所持金の許す限り購入し、連日カップヌードルという現象も起きたほどである。

 

利便性という面でも、イグニスが料理するには材料が必要となるため、買うだけでいいカップヌードルは大変重宝するアイテムでもあった。

 

主人公のノクトたちがキャンプファイヤーに照らされながらカップヌードルを手にしている姿は、何度見ても目が釘付けになってしまうほど不思議な魅力があった。

彼らの楽しそうな食事シーンを見続けた自分がカップヌードルを買いに走ったのは言うまでもないだろう。

 

ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』の焼きリンゴ

ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』(任天堂/Switch/Wii U/2017年)において自分が一番作った料理は、間違いなく焼きリンゴである。

 

材料はリンゴだけの簡単メニューであり、ゲーム序盤から調理することができる。

なによりも重要なことは、これを1個100ルピーで買い取ってくれるキャラクターがいることである。

『ブレワイ』における自分の収入源はほぼこの焼きリンゴであったと言ってもいいだろう。

 

ハイラル中を駆け回ってリンゴを集め、焼いて、ある程度数を揃えたら売りに行く。

この単純作業に熱中し、一時期は『ブレワイ』というよりも何か別の、焼きリンゴを作って売るゲームをプレイしているという錯覚に陥るほどであった。

正確な数は覚えていないが数百個は売ったのではないだろうか。

 

今にして思い返すと、1個100ルピーに魅力を感じたのは確かだが、地面にリンゴを限界まで並べて煙の立ち上り具合を見定め、タイミングを見計らって一気に回収するあのゲームプレイが単純に面白かったというのも夢中になった理由のひとつだろう。

 

続編の発売前におさらいとして、また焼きリンゴ職人に徹してみるのもいいかもしれない。

 

 

番外編『Pokémon LEGENDS アルセウス』のイモモチ

こちらは以前書いた記事となるが、『Pokémon LEGENDS アルセウス』(任天堂/Switch/2022年)に登場するイモモチが実在する料理だと知って驚き、調べてみたことを簡単にまとめたものである。よければ目を通してみてほしい。

 

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最後に

ゲームに登場する食事にまつわるシーンというのは、大抵なごやかで幸福感に包まれた雰囲気のものが多いだろう。

そのためか、ゲーム飯について書くのは大変面白かった。

今回の記事では「3選」としたが、紹介したいゲーム飯はまだまだたくさん残っている。

機会があればまた第2弾、第3弾と続けていきたい。

アニメ『シェンムー』第4話感想 おまちかねフォークリフト

世界中のファン待望のフォークリフト


春アニメ『
シェンムー・ジ・アニメーション』第4話が配信された。

ここでは原作ゲームを最新作『シェンムーⅢ』まで全てクリア済みの自分から見た、アニメ版の感想を語っていこうと思う。

 

父宛の手紙にその名が書かれていた陳大人に出会い、手紙の差出人・朱元達が香港にいると知った涼。

父と朱元達とを結ぶ重要なアイテムである石で出来た2枚の鏡のうち、龍鏡は藍帝が持ち去った。

残りの1枚である鳳凰鏡を見つけ出した涼は、父の足跡を追って香港に渡ることを決意する。

 

第3話の感想はこちら。

 

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第4話では、香港への旅費を稼ぐために港で働き始める涼が描かれる。

 

 

 

・無事だった豚の貯金箱

香港行きの資金が足りない涼に、兄弟子の福さんは餞別として自分の貯金箱を差し出してくれる。

 

昔懐かしい豚の貯金箱である。

アニメでは下にあるフタを外して中身を出すタイプであったが、ゲーム版では割らなくてはならず、それを見守る福さんのちょっと切ない表情が心に残るシーンとなっていた。

福さんの真面目な顔と貯金箱のかわいさのギャップが引き立つ

恐らくアニメ版ではこの後貯金箱は福さんに返却され、再び使用されるのだろう。

せっかく貯めた中身が使われてしまうことには変わりないが、少しでも福さんの心の負担が減るかもしれないと思うとホッとする。

 

とはいえ、ゲームでもアニメでも福さんは快く貯金箱を差し出してくれるので、悲壮感よりもさわやかさが印象的なシーンである。

 

 

・待ちに待ったフォークリフト

シェンムー』の代名詞とも言えるフォークリフトがついに登場した。

 

ゲームではプレイヤーが実際にフォークリフトを操縦し荷物を運ぶというミニゲームがあり、お仕事体験とでもいうべきその斬新さで話題を呼んだ。

 

アニメでは涼が不慣れなフォークリフトの操縦にとまどう様が描かれる。

自分もゲームプレイ時には涼と同じくおぼつかない運転を繰り広げ、荷物もなかなか上手く真っ直ぐに置けなかったため懐かしい光景であった。

 

レースはさすがに開催されないようだが、フォークリフトを見ているだけで必ずぶつかるジャマな出っ張りや、ちょっとだけできるショートカットなどが脳裏にまざまざと蘇ってきた。

レースがあまり得意でない自分でも、なんとか近藤さんは抜いて4位になることはできるため、「4」が書かれた賞品のミニフォークリフトばかりが集まったことや、試しに逆走してみて審判役のマークに怒られたことも懐かしい。

 

そんなマークだがアニメ版では涼のことが初めは気に入らず、簡単な説明のみで現場へ送り込み、彼が悪戦苦闘する様を傍観していたのが印象的だ。

だが、涼とゴローの話を耳にして自分の誤解に気づいてからは親切にしてくれるようになる。

 

ゲームではそこまでクローズアップされなかったマークだが、徐々に心を開いてくれる様子が丁寧に描かれていたことからも、どうやらこの先も彼の出番はありそうだ。

原作ではついに語られることはなかったマークの弟の行方について、アニメでは明かされるのか注目したい。

 

 

・ダイナミック過ぎるバイクの借り方

マッドエンジェルスにさらわれた原崎を助けるために、涼はバイクで港へと向かう。

 

ゲームでは穏便な方法でバイクを借り受けていたが、アニメでは伝言役のマッドエンジェルスに飛び蹴りを食らわせてバイクを拝借するというワイルドな手段がとられていた。

大変合理的な方法であると納得すると同時に、その勢いにちょっと笑ってしまったシーンでもある。

 

また、17番倉庫に向かう描写は省略されていた。

ゲームではここで時間制限のあるバイクのミニゲームが挟まり、自分は何回もタイムアップしてしまい、「だめだ!もう間に合わない」を繰り返し聞くことになった。

 

それまでバスを待つ間に眺めるだけだった道路に実際に降り立ち、夜の町並みを抜け、トンネルを潜り抜けバイクで疾走するのはエキサイティングな体験であった。

 

涼は普段から友人のバイクに乗っていたのだろう

 

リトライを繰り返しながらクリアした時の達成感と安心感はとてつもないもので、第8倉庫潜入と甲乙つけがたいほどである。

 

 

・伏線その1 地面に書かれた「17」

アニメ版のゴローは大活躍している。

 

涼にのされて手のひら返しをしたり、バイト探しの手伝いをしてくれるところはゲーム版でも同じだが、港の案内や父親についての打ち明け話などアニメ版では彼に関して足されたエピソードが多いようだ。

 

ゴローがレクチャーした、地面に書いた数字で空き倉庫を知らせて仲間を呼ぶという設定はアニメオリジナルであり、次回、涼がピンチを切り抜けるにあたりこの仕組みが重要になるのは間違いないだろう。

 

17番倉庫にはテリーたちがたむろしていたが、今は涼と貴章のバトルを見るために全員出払っていると思われる。

そこに戦闘力としてそれほど当てになるとも思えないゴローたちを集めてどうなるのか。

この伏線の回収を楽しみに待ちたい。

 

 

・伏線その2 同じ技による貴章との相打ち

原崎を人質にとられた涼は貴章を倒すことになる。

 

突然戦いを挑む涼にとまどう貴章だが、すぐに応戦し、2人は熾烈なバトルを繰り広げる。

最後に2人が同時に放ったのは、貴章が涼に伝授した技「燕旋降脚(えんせんこうきゃく)」であった。

この技で相打ちとなった2人は地面に崩れ落ち、それを見ていたテリーは自分の天下を確信して高笑いをする。

 

貴章とのバトルはゲームにもあるが、同じ技で相打ちとなるのはアニメ独自の筋書きである。

自分はこれは涼と貴章が一芝居打っているのだととらえた。

 

まず、あの状況で涼が技を教えてくれた貴章に対して、あえて燕旋降脚を使う必要が無いため、2人が同じ技を放ったこと自体が作為的であると感じる。

 

もしかすると技が伝授されるシーンが具体的に描かれていなかったのは、教わる際になにか合図のようなものを一緒に伝えられたのかもしれないとも思えてくる。

その技を出したらやられた振りをするなど裏の意味があるのではないだろうか。

 

そうでないと2人同時に倒れたことも、彼らの強さを考えるといささか不自然である。

 

また、貴章の立場からすれば、涼が突然襲ってきて、それをまわりでテリーたちが見ているのだから状況を把握するのは難しいことではないだろう。

あえて倒された風を装って敵を欺くという考えに至っても不思議ではないのかもしれない。

 

ただ、それは一時しのぎにしかならないだろう。

もし本当に2人が倒された振りをしているのであれば、この後一体どうするつもりなのか、次回が気になって仕方ない。

 

 

 

第4話では、かなりアニメオリジナル展開が多く、新鮮な気分で見ることができた。

これまでは1話ずつ割と区切りよく終わっていたが、今回は先の展開が気になるシーンで終わったため、これまで以上に続きが待ち遠しい。

上に挙げた2つの伏線が回収されるのかも合わせて第5話を楽しみにしている。

PS4『シェンムーⅠ&Ⅱ』が70%OFF!1,316円で横須賀と中国を駆け巡ろう!

十分元がとれる、断言したい


セガのゲームのGWセールがいよいよ始まった。セール期間は4月27日(水)~5月11(水)となっている。

 

好評配信中のアニメ『シェンムー・ジ・アニメーション』の原作ゲーム、PS4ソフト『シェンムーⅠ&Ⅱ』もセール対象作品となっており、PlayStation Storeにて定価4,389円のところを70%OFF1,316円で購入できる。

 

 

・『シェンムーⅠ&Ⅱ』とは

シェンムーⅠ&Ⅱ』は元々ドリームキャストで発売された『シェンムー 一章 横須賀』とその続編である『シェンムーⅡ』を1本にまとめたソフトである。

 

父の仇である藍帝を追って、主人公の涼が長い旅に出る物語である。

涼の地元である横須賀を舞台にした作品が『一章 横須賀』、異国情緒あふれる中国へとステージを移したのが『Ⅱ』である。

 

ゲームのメインは町の人への聞き込みを中心としたアドベンチャーパートだが、時折バトルやQTEといったアクション要素も挟まり、プレイヤーを飽きさせない作りになっている。

 

 

・ゲームの中で聖地巡礼!?

現在第3話まで配信されている内容を見る限り、アニメのストーリーは『シェンムーⅠ&Ⅱ』をベースに、ゲームに忠実な部分と、作品を深堀りするために加えられたオリジナル要素とがミックスされバランス良く仕上がっていると感じられる。

 

ロケーションについては、ほぼゲーム通りに作られていると思われる。

今まで登場している横須賀の風景は、自分のようにクリア済みのプレイヤーにとっては見知った場所であり、一瞬しか映らない場所でもそれがどこなのか判別でき、そのスケール感などもおおよそ検討がつくだろう。

 

逆にアニメで興味を持って『シェンムーⅠ&Ⅱ』をプレイする初見の人にとっては、ゲーム内で実際に歩く横須賀の町はまた違ったものに感じられるはずだ。

 

まず芭月家から始まって、原崎が登場した公園、トムのホットドッグ屋、ラーメン店などアニメで描かれていた場所に自分が涼を操作して訪れる体験は、あたかも「聖地巡礼」のようである。

 

この店はここにあったのか、こんなに広かったのかなどと新鮮な驚きを感じながらゲームをプレイできるのかと思うと、初見の人が少しうらやましい。

 

 

・アニメに追いつける?

早くストーリーの先を知りたくてウズウズしてゲームに手を伸ばした人もいるだろう。

今からプレイしてガンガンストーリーを進めれば、GW中にアニメに追いつくことも可能だと思われる。

 

とはいえ、『シェンムーⅠ&Ⅱ』にはプラスアルファの要素として、町の人と世間話をしたり、ゲームセンターへ行ったり、ガチャガチャをしたりといった体験が用意されている。

 

これらはストーリー中心のアニメでは味わえないゲームならではの醍醐味でもあるので、余裕があればそれらの要素も楽しんでもらえたらと思う。

 

 

・アニメのその先へ。『シェンムーⅢ』

気が早いが『シェンムーⅠ&Ⅱ』を楽しんでもらえたなら、続編となる『シェンムーⅢ』もぜひチェックしてもらいたい。

シェンムーⅢ』は2019年にPS4/PC向けに発売されたシリーズ最新作となる。

 

この『Ⅲ』ではアニメで少女シェンファのパートに出てくる白鹿村がメインの舞台となっている。

昔語りの葉(ヨウ)ばあさんや、シェンファになにかとスルーされがちな青年名洋(メイヨウ)も実際に登場するキャラクターである。

 

横須賀からはるばる白鹿村まで来た涼がどんな体験をするのか。

ぜひ楽しみにしてもらいたい。

 

 

・かつて『シェンムー』をプレイした人に

今回の記事では初見の人を対象に書いたが、もちろん、ドリームキャスト版以来ひさびさに『シェンムー』がプレイしたくなったという人も多いだろう。

 

PS4版では建物に入った時のロード時間が圧倒的に短くなったことをぜひお伝えしたい。

 

そして、『シェンムーⅢ』が出ていたことを知らなかった人もいるかもしれない。

プレイ感覚は完全に『Ⅰ&Ⅱ』と同じなので、あの雰囲気が好きだという人はぜひ遊んでみてもらいたい。

 

 

・最後に

今回のアニメ化で新しく『シェンムー』を知る人が増えたことも、毎日『シェンムー』の話題を目にすることも、どちらも長い間ファンをしてきた身からすると嬉しくて仕方ない。

 

ぜひとも原作である『シェンムーⅠ&Ⅱ』をプレイして、その面白さを体験してみてもらいたい。

そして涼のたどる未来について、共に思いを馳せてほしいと思わずにはいられない。