『ディスコ エリジウム ザ ファイナルカット』(スパイク・チュンソフト/PS5/PS4/Switch/2022年)のプレイ日記Part2をお届けする。
前回のプレイ日記はこちら。
gameandbooknadonado.hatenablog.com
また、序盤プレイ時の感想もこちらにまとめてある。
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※なお、このプレイ日記ではネタバレも含むため、未プレイ・プレイ中の人は注意してほしい。
なぜ人々は主人公に口を開くのか
自分はアーキタイプ「神経質」でプレイしており、特性としては「物事を心理で捉え、人をひきつける魅力を持つが、不安定」となっている。
ゲーム冒頭からパンツ一丁で登場する情けない主人公のどこが「人をひきつける」のだろうかと不思議に思いながらプレイしていた。
しかし街の人達がぺらぺらと主人公にしゃべり続けるのを見ていて、この情けなさが却って人々に受け入れられているのかも知れないと考えるようになった。
主人公は酔いつぶれて目覚めたばかりで顔もむくんでおり、髪もべとついていて息も酒臭い。
服はそこいら中に脱ぎ散らかされていたので、おそらくクシャクシャだろう。
このだらしない雰囲気が、他人を油断させて口を軽くしているのではないだろうか。
思い出すのは海外ドラマ『刑事コロンボ』だ。
殺人課に所属するコロンボは凄腕の刑事なのだが、ヨレヨレのコートを着ていておんぼろの車に乗り、物腰はフレンドリー、ミーハーな人物を装っている。
犯人はそんな彼を見くびり、つい余計なことまでしゃべり墓穴を掘り逮捕されるというのがいわばお決まりのパターンとなっている。
もちろん主人公が警察(RCM)であり、捜査として住人から話を聞くという形式をとっていることで人々が口を開いているということもあるだろう。
2人組で行動しており、その相棒がキム・キツラギといういかにもまともな人物であるというのも大きいはずだ。
情けないキャラクターを”演じる”
だが、「神経質」特有のものかもしれないが、選択肢に妙に情けないものが多い。
事件について手がかりを持っていそうな人物がその場を立ち去ってしまう、という時に呼び止めるためのセリフが、
「待ってくれ、もう酒は飲まない!ええと……ゴミも収集日にちゃんと出すから!」
なのには笑ってしまった。
この選択肢もしくは引き止めないという2択になっているため、こちらのセリフを選ぶ人のほうが多いと思われる。
もちろんその人物には主人公が酒を飲もうがゴミをいつ出そうが関係ない。
本当に無い知恵を振り絞ってひねり出したセリフかもしれないが、自分は制作陣がわざと主人公に哀れなことを言わせているのではないかと深読みしてしまった。
素の主人公は情けないわけではなく、捜査のためにひと芝居打って”泣き落とし”を実行している――そういう設定があるのではないかと考えたのだ。
またゲーム中、主人公は会う人ごとに金を無心することができる。
警察が市民に金の無心をするというのは普通ではない。
しかし、こんなことを言う見た目ヨレヨレの警察官に対して、人々は少なくとも「切れ者の警察が来た」とは思わないだろう。
これも人々を油断させるための一種の演技であるという解釈もできるのではないだろうか。
ロールプレイの方針
上で挙げたことはすべて自分の推測であり、ゲーム中出てくる選択肢は、アーキタイプ「神経質」特有のものかもしれないし、スキルの値、また自分のこれまでの行動の結果が反映した結果現れたものかもしれない。
これまで割と行き当たりばったりに行動してきたようでいて、振り返ってみると自分なりにある程度基準があったため、それをまとめてみると、
・酒、タバコ、ハーブは摂取しない
・お金はもらっておく
・一般市民には泣き落としを使うが、威圧的な人物には屈さない
だいたいこのような感じになる。
せっかくなので上の3つを自分のロールプレイの方針として定め、今後行動していくことにする。
主人公の過去になにがあったのか
ゲームを進めていく中で、ゴミ箱に捨てられていた主人公の捜査ファイル、そして住民や41分署の同僚との会話などから、記憶を失う前の主人公の人物像がだんだんと浮かび上がってきた。
自分が今現在の情報から推測した主人公の過去は以下の通りである。
主人公は有能な警察であったが、妻もしくは恋人との間に諍いを起こし、彼女が家を出ていってしまってから自暴自棄になった。
酒浸りの日々を送り、同僚にも「よくなんてなりたくない、だめになってしまいたい」とこぼすなどし、一向に立ち直る気配をみせず徐々に愛想を尽かされ始めている。
それを踏まえて、自分がこれから実現したいロールプレイは次のとおりである。
酔いつぶれて記憶を失った主人公は、新しい相棒キム・キツラギと殺人事件の捜査にあたる中で心機一転、酒浸りの日々と決別し、かつての有能さとともに、生きる気力をも取り戻していく。
事件は無事解決を迎えたが、彼女が帰ってくることはもうないだろう。
それでも前を向いて進んでいこうと思ったのだ。
小雪のちらつくレヴァショールにも、もうすぐ遅い春が訪れようとしている。
我ながらベタい。
でも自分はこういう「どん底に落ちた人間が立ち直る」系のベタいストーリーが割と嫌いではない。
主人公のことを、初めはなんて情けないんだろうと思ったが、段々と好きになってきていることに気がついた。
こうなると、ぜひともハッピーエンドを迎えてほしいと思うのが人情である。
長くなってしまったので、自分が主人公に好感を持つようになったイベントの数々については次回に持ち越したい。
前回意地をみせたメジャーヘッド戦の決着など、語りたいことはたくさんある。
よければまた読んでもらいたい。
次回、俺とお前と内陸帝国Part3へ続く
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