8月25日に発売された『ディスコ エリジウム ザ ファイナルカット』(スパイク・チュンソフト/PS5/PS4/Switch/2022年)。
つい先日序盤プレイの感想を書いたばかりだが、
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ゲームを進めるごとに本作についてもっと語りたいという思いがあまりにも高まってきたため、クリアを待たず日々の進捗や感想をプレイ日記という形式で綴っていくことにした。
まだストーリーは序盤であるが、すでに書きたいことがてんこ盛りになっている。
どうか気長に付き合ってほしい。
ちなみに「俺とお前と内陸帝国」というタイトルは、俺(主人公)とお前(キム・キツラギ)と自分の選んだアーキタイプ「神経質」の得意スキル(内陸帝国)から来ている。
※なお、このプレイ日記ではネタバレも含むため、未プレイ・プレイ中の人は注意してほしい。
アイテム拾えない問題
ゲームは、ホテルの一室で主人公が目覚めるところからスタートする。
なんとパンツ一丁という威厳の欠片もない姿である。
そして酒を飲みすぎたせいで記憶喪失になっており、自分の名前も顔も何も思い出せなくなっている。
よろよろと歩き回りながら、まずは自分の服をかき集めて身につける必要があるのだが、「アイテムを拾う」という簡単なはずの操作に初めは苦戦した。
アイテムの前に行ってボタンを押す、というやり方では回収できないのである。
自分はSwitch版をプレイしているのだが、歩き回っていると偶然アイテムにAボタンの表示が出ることがあった。
まさに一瞬である。
それを見逃さないようにしてすかさずボタンを押すのだ。
ずいぶんシビアな操作だな、当たり判定もよく分からないし……と思っていたのだが、やはりそんな訳はなかった。
+ボタンを押すと操作説明が見られることにすら初めは気が付かなかった。
Rスティックでインタラクトしたいアイテムを選択し、Aボタンを押すだけで良かったのだ。
ぐるぐる部屋の中を移動する必要などなかった。
しかし、自分は確信している。
同じ勘違いをして無駄な苦労をしたプレイヤーは絶対にいると。
アイテムの前でAボタンを連打した人は自分以外にも必ず存在するはずだ。
自分は操作を理解しないまま、奇跡的に服を身につけて靴も両足履いて1Fに降り、カフェのオーナーとも会話した。
しかしキム・キツラギにどうしても話しかけることができず、画面を観察してようやく正しい操作を知ったのである。
どうかこれを読んでいる未プレイの人がもしいたら、アイテム選択は当たり判定などではなく、自分でちゃんと指定できるので操作方法をよく確認してもらいたい。
鏡を見てはいけない!
浴室にある洗面台は蛇口が壊れて湯が吹き出し続けており、その熱気で鏡は曇っている。
主人公は酒の影響で自分の顔を忘れている。
画面左下に表示されている顔グラフィックは荒く塗りつぶされ、抽象画のようになっているのだ。
鏡のくもりを拭き取り、覗き込もうとすると、
内陸帝国「見てはいけません!」
!!
突然脳内のスキル(人格)「内陸帝国」が阻止してきた。
プレイを進めると、スキルの言うことは必ずしも正しいわけでなく、それぞれの人格に合ったセリフを話しているに過ぎないということが分かるのだが、ゲームを初めたばかりの自分はすっかり怖気づいてしまった。
やめとこうか……。
鏡を諦め、また部屋の探索に戻ったのだった。
しかし服を回収し、微調整を繰り返し悪戦苦闘の末部屋中のアイテムにインタラクトし終えると、やはり鏡が気になってきた。
また「内陸帝国」が止めに入るかな、と思ったのだが今度は何も言ってこなかった。
満を持して鏡を見てみると――
画面全体に主人公の顔のドアップが表示された。
思わずのけぞってしまった。
めっちゃ笑顔。
なぜに?この状況で?
そう思ったが、すぐに主人公の顔にはこの笑顔が張り付いてしまっており、他の表情ができないのだということが分かる。
それって怖くないか……
背筋を冷たいものが走る。
スキルがないとこの表情を変えることはできないため、今はいったん諦めてめっちゃ笑顔のまま先へ進むことにした。
キム・キツラギとの握手
1Fに降りると、そこには相棒となるキム・キツラギ警部補が主人公を待っていた。
二人は初対面である。
だがキムは、もし今大事故が起きたら身を挺して主人公を守ってくれるほどの決意を胸に秘めているということが分かる。
なんでそんなに主人公を相棒として認めてくれているのだろう?
疑問に思った。
だが下着姿で目覚め、酔いの残るふらついた足取りで散らかった部屋を歩き回り、放り出した衣服を身に着けていくのは正直自己肯定感がゴリゴリ削られる行為だった。
カフェテリアのオーナーにも部屋を破壊したことを咎められ、途方も無い代金を請求される。
情けなさの極みであったが、主人公を理由もなく信頼してくれるキムが現れたことでかなり救われた気持ちになった。
二人は握手を交わす。
いい場面だ。
そして捜査を始めることになる。
いよいよホテルを出て、自由行動ができるようになったのである。
30分話を聞いた後で殴りかかる
街を探索していると、なにやら人だかりが出来ている。
港ではストライキが行われており、それに対抗するスト破りの人々が集まっているようだった。
どことなく俳優のショーン・コネリーに似たリーダーに話を聞くと、港に通じるゲートが封鎖されているのだという。
階段にいる風変わりな男、コール・ミー・マニャーナに話しかけ、ゲートを開けるボタンと、それを守る大男メジャーヘッドについての情報を得た。
このコール・ミー・マニャーナにはなんと金をせびることができ、宿代に困っていた自分はダメ元でチャレンジしてみたところ、成功してしまった。
正直彼はとても金持ちには見えないので、そんな人物に小銭を恵んでもらうという自分が情けなくなったのも確かだ。
まだ一日目なので、宿代が払えないとどうなるのか具体的には知らないのだが、いかにも寒そうなこのレヴァショールで野宿をするのは避けたいと思っている。
さて、ボタンを守る身長2.2メートルのいかつい男メジャーヘッド。
彼と話すか戦うかの選択肢が出たのだが、まず自分は会話することを選んだ。
話してみたところ彼はただの力自慢キャラクターではなく、すさまじい差別主義者だった。
見た目に反して淡々とした口調でとてつもなく偏った思想の持論を述べるのだが、この話がかなり長い。
ざっくり言うとこの世界の各地域と、そこにいる様々な人種についての話なのだが、初めは(差別発言はのぞいて)情報を頭に叩き込もうと真剣に聞いていたが、あまりにも続くのでなんとなく雰囲気だけつかんでおくことにした。
自分が英語音声を最後まで聞いてからセリフを進めているせいか、体感およそ30分ほどメジャーヘッドは話し続けたと思う。
最終的にその思想を受け入れるかどうかの選択肢が出たのだが、本音を言えば「受け入れるわけないだろう」なのだが、これが後々何につながるのかが現状分からなかったため、うやむやにする答えを選んでその場を後にした。
先ほどのショーン・コネリー似のスト破りリーダーに再び話しかけると、「まず奴と拳を交えてみろ」と勧められた。
脳内スキルも「戦ってみてこそ分かることがある」などとそそのかしてくる。
そうか?そう言うなら……
踵を返して戻り、メジャーヘッドに殴りかかった。
我ながら数分前まで延々と話し込んでいた相手に、いきなり殴りつける主人公の行動は相当支離滅裂だと思ったが、話を進めるためにはやむを得ない。
しかし、腕力に自信があるわけでもない主人公は、メジャーヘッドに簡単に拳を受け止められてしまい、ギリギリと締め上げられる。
こうなると思った。
メジャーヘッドに謝るように言われるのだが、指定されたセリフがとても屈辱的だったため、意地でも言うかと思い、堪えることにした。
さらに締め上げられ、セリフを口にしろと詰め寄られる。
しかしプライドを捨ててコール・ミー・マニャーナに金をもらうことは出来たが、この何一つ同意できないことばかり並べ立てるメジャーヘッドに屈することだけはどうしても我慢ならなかった。
ここでゲームオーバーになってもいいと思った。
その決意とともに謝らないという選択肢を選んだが、突然メジャーヘッドは手を放し主人公を解放した。
何事もなかったかのようにゲームは続く。
助かった!
謝らなくて良かった!
晴れ晴れとした気分でその場を離れ、まだ探索していない他のエリアを回ってみることにした。
次回、俺とお前と内陸帝国Part2へ続く
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