鈴木の既読スキップ

なつかしゲームから最新ゲームまでアツく語る!

【雑記】省エネゲーマーが『ファッションドリーマー』を100時間プレイして見えてきたもの

 

久しぶりの【雑記】カテゴリの記事である。

その名の通りとてもどうでもいいことをかなりのフリースタイルで書くのがこのカテゴリの特徴なので、

お時間か心に余裕のある方だけ読んでいただければ幸いである。

あまり構成などを考えず思いつくままに書いているので、何回も同じことを言葉を変えて言っているだけという可能性もある。

そしてやたら長くて自分語り満載だ。

あとX(旧Twitter)と書くのがいささか面倒であるしXでは視認性が悪いためSNSのことはTwitterと呼ぶので頭の中で「Xのことだな」と読み替えてもらいたい。

 

 

さて、今の自分が一番話したいことといえばもちろん(?)『ファッションドリーマー』というゲームについてなのだが、作品紹介についてはつい先日こちらの記事に書いた。

 

gameandbooknadonado.hatenablog.com

 

なので、今回はこのゲームのプレイタイムが100時間を超えたという我ながら驚くべき出来事について語っていきたいと思っている。

なにがそんなに驚異的なのかというと、自分はこのところ短時間で終わるゲームばかり遊ぶというスタイルをとっていた。

そのため、ひとつのタイトルを延々とプレイすることは数年ぶりの出来事なのだ。

 

 

タイトルのフォントに80年代~90年代っぽさを感じる

 

ではいったい『ファッションドリーマー』のなにがそこまで自分を惹きつけているのかといえば、「終わりが無いこと」なのかもしれない。

このゲームは仮想世界イヴでファッションインフルエンサーとなり、ゲーム内のSNSでフォロワーを増やしていくことが一応の目標設定になっている。

フォロワーが1万人になると「プラチナインフルエンサー」にランクアップし、スタッフロールが流れいったんゲームには区切りがつく。

しかしこの作品にはストーリーがないため明確なエンディングというものは存在せず、その後も続けて遊ぶことができる。

 

 

 

『ティアキン』のスクラビルドを思い出す

自分のようにこのゲームを長時間楽しんでいる人はおそらく「自ら面白さを見つけていく」という遊び方をしているのではないかと思う。

プレイ中よく頭をかすめたのは、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』のスクラビルドである。

連日連夜Twitterにはプレイヤーたちが創意工夫をして作り上げた様々なマシンの紹介が流れてきた。

 

 

それを毎日眺めながら、自分は正直心の中でこうつぶやいていた。

「よく思いつくなあ、自分はなにも考えつかない」

自分は『ティアキン』は序盤で止まってしまっているため、ゾナウギアも簡単なものしか手に入れていないが、それでも特にああしてみようこうしてみようという気は起きなかった。

もう少し高度な性能を持ったパーツを手に入れたところで、この「アイデア皆無」の状況は変わらないだろうなと予測できた。

しかし、プレイヤーがマシンを作って楽しんでいるという雰囲気は十分感じとれてもいた。

頭の中に浮かんだアイデアを形にして、動かしてみて、スクショや動画を撮ってTwitterで公開する。

その一連の流れを含めて『ティアキン』を満喫しているのだということは伝わってきた。

楽しそうでうらやましくもあった。

 

 

そして自分が今『ファッションドリーマー』でやっていることはそれと同じことなのだ。

洋服はゲーム内でいくらでも手に入るため、そのコレクションをもとに自分の思い描く理想のファッションを追求することができる。

時間制限もない。

黒いセーターに赤い上着と白い上着どちらを羽織るか。

帽子をかぶるのかかぶらないのか。

 

オンライン上で他のプレイヤーにコーディネイトしてもらうこともできる。これもお任せしたものでアクティブかわいい水色&ピンクスタイル!

 

気が済むまで服をとっかえひっかえして完成したコーディネイトは自分のアバターだけでなく、NPCや他プレイヤーのアバターに着せて形にすることもできる。

ゲーム内でフォロワー数の増加という形で評価はされるのだが、正直、それは気にしなくてもよいと思っている。

ファッションというものには正解などなく、自分がこれでいいと思ったら完成なのだと常日頃から実は考えている。

 

 

そしてスクリーンショットを撮ってSwitchからTwitterに投稿するプレイヤーもいる。

自分もその一人だ。

お気に入りのアバターと渾身のファッションコーディネイトを人に見せたくてたまらないのである。

「ファッションドリーマー」で検索をすれば、たくさんのプレイヤーたちのアバターと多種多様なファッションを目にすることができるだろう。

本作ではアバターもキャラメイクできるので、コーディネイトと同様にプレイヤーの美意識がよく表れていて興味深い。

おそらく『ティアキン』のスクラビルドにハマっていたプレイヤーも、Twitterで見かけるマシンの数々を見ながら同じように触発されていたのではないかと思っている。

 

 

つまるところ工作にまったく縁がなかった自分はスクラビルドの魅力に気づくことができなかったが、そこに無限の面白さを見出したプレイヤーたちがたしかにいたわけである。

そして同様にファッションに興味のない人には理解できないであろうほどのこだわりを持つ(自分を含めた)一部のプレイヤーは『ファッションドリーマー』でその熱意を思う存分発揮しているのだろう。

 

 

 

お手軽、気楽にプレイできる

自分が気がつけば100時間も『ファッションドリーマー』をプレイしている理由のひとつに、「楽だから」というものがある。

とても気軽にプレイできるのだ。

それはどうしてかというと、なにも準備せずにいきなり遊ぶことができるからなのだと思う。

ファッションセンスというのは、その人が生きている中で自然と形成されていくものなので、『ファッションドリーマー』をプレイする際にはただそのセンスに従って服を選ぶだけで済む。

これは実際に自分がファッショナブルな装いをしているかどうかとは関係なく、ただ「こういうファッションっていいよね」というイメージさえ持っていればよいのだ。

自分の好きな芸能人や、ゲームやアニメのキャラを思い浮かべてコーディネイトしてもいい。

「そうそうこういう感じ」「こんな格好よくしているよね、好きかも」という風に。

自分がゲームでアバターに着せる服は、やはり理想のコーディネイトになっている。

着てみたい服や、自分は着ないけどファッションとしていいと思っている服などが、いくらでもゲーム内では再現可能だ。

 

これも他のプレイヤーの方にコーディネイトしてもらったもの。自分では思いつかないようなカラフルポップなスタイル。ファッションの可能性は無限大だ



現実で5000着の服から好きな服を組み合わせてコーディネイトをしよう!という状況はありえないが、このゲームでならそれができる。

 

 

 

ブログもファッションも自己表現のひとつ

そもそもアイデアを形にすることは楽しい。

今もこうして自分の頭の中にある考えを文章として書きだしているが、とても面白い。

漠然としたイメージに具体的な言葉をあてはめて表現し記事を完成させることで感じる喜びは、読み返すたびにまた何度でも蘇ってくる。

これをクリエイティブな活動などと呼ぶのはおこがましいかもしれないが、一種の自己表現ではあるだろう。

『ファッションドリーマー』ではブログにおける文章が自分がセレクトしたコーディネイトに置き換わっているともいえる。

どちらも自分の中にあるアイデアを表に出しているという点には変わりないからだ。

そしてブログを書くよりも、ゲームで服を選ぶ方がはるかにお手軽であり、そして華やかで目に楽しい。

 

 

また、ゲームのオンラインモードやTwitterなどで人にその成果を発表しやすく、多くの人に観てもらえるチャンスにめぐまれているというのもいい点のひとつかもしれない。

ビジュアルというのは百聞は一見に如かずというだけあってキャッチ―で人の目を惹き、どれだけ言葉を尽くすよりも伝わりやすい。

「プレッピーな服装が好き」

と言ってもなんだか分からないが、「こういうのが好き」とスクショを載せれば一目瞭然である。

 

これが自分の思うプレッピー(学生風)スタイル

 

そして終わりのないこのゲームではコーディネイトのネタが尽きることもない。

アイテムクリエイトができるのである。

これは服のデザインや模様は変えることができないが、配色を変えることができる機能である。

イメージするコーディネイトに合った服が手に入らない時、自分で好きなようにアイテムを作ることができる。

服の型紙を手に入れる必要はあるが、色合いなど微妙な調整ができ、これも極めようと思えば果てしない作業となる要素だ。

自分も気に入る色合いのアイテムがなかったので、せっせと作ってはアバターに着せている。

 

 

 

どうぶつの森』のマイデザインとなにが違うか?

いろいろな作品を引き合いにだして話がややこしいかもしれないが、

自分はこのアイテムクリエイトについて、『どうぶつの森』シリーズの「マイデザイン」を思い出した。

Twitterなどを見ていると、この『どうぶつの森』のマイデザインにハマった人は『ファッションドリーマー』が好きなはず、という意見も多かった。

これはドット絵を打ってオリジナルの服などを作れるシステムなのだが、実のところ自分はまったくこれを利用しなかった。

 

 

なぜかというと自由度と要求されるレベルが高すぎるように感じていたからだった。

ドットの打ち方でいくらでもオリジナル模様の服を作り出すことができるのは人によっては大きな魅力だろう。

しかし、自分は『ティアキン』におけるスクラビルドと同じく「ノーアイデア状態」に陥ったのだった。

自分には無から有を生み出すほどのクリエイティブな才能も、ドット絵の知識も無い。

むしろ『あつまれどうぶつの森』ではいろんな既製服をとっかえひっかえし、誰かの誕生日にはおめかしをし、虫取りに行く際にはアクティブな装いに身を包む、そんなお着替え要素を楽しんでいた。

『ファッションドリーマー』のお着替え要素は、この拡大版のようにも感じている。

そして『あつ森』でまったく手をつけなかったマイデザインに通じる要素である、色合いを変えるだけのクリエイト要素の敷居の低さが「自分でもやってみよう」という意欲につながったのだと思う。

 

 

『ファッションドリーマー』におけるコーディネイトの自由度と、アイテムクリエイトなどのある種の制限が自分の中でうまくかみ合っていたのかもしれない。

人によっては評価が分かれる部分であるとは思う。

たしかにこのゲームになんの欠点もないとは自分も考えてはいない。

改善してほしい点ももちろんあるし、同じように思うプレイヤーも多いようで、そのうちのいくつかは無料アップデートでも修正されるようだ。

 

 

 

 

本来はストーリー重視ゲーマーだった

しかしとても気楽に、「30分あるから一回着替えてスクショを一枚とってみようか」とコントローラーを手にできるゲームだからこそ、プレイ時間が100時間を超えたのだと思う。

自分は本来ストーリー重視ゲーマーではあるが、それゆえゲームを始めるときにはある程度の気合が必要になる。

ストーリーを理解するための集中力も要る。

だが、『ファッションドリーマー』はあらすじも登場人物の関係も覚えてなくてよい。

ただコントローラーを握って思いつくままにアバターに服を着せればいいのだ。

 

 

自分は今年に入って多くのゲームをプレイしてきたし、そのほとんどがADVで、物語を楽しむタイプの作品だった。

基本的にエンディングを目指していくことになり、それは言い換えるとゲームをクリアすることが目的となっていたとも表現できる。

しかしストーリーが一切ない『ファッションドリーマー』で目指すのは自分のイメージするファッションを形にすることであり、自分が終わらせようと思わなければゲームは終わらないのだ。

 

 

もう何年も自分は終わりのないゲームをできるだけ避けるようになってきていた。

リプレイ性の高い作品などは遊ばず、明確なエンディングのある作品をプレイするようになっていたのだ。

そして特にこのところは短時間で終わるゲームばかりを求めていた。

それには複数の理由があり、大人になり時間が無くなったからだとも言えるし、体力・気力がなくなってきたからだということもある。

短時間でクリアして、「あー面白かった」で終わりたいという一種のタイパ意識のようなものも芽生え始めていた気もしてくる。

 

 

 

ひとつのゲームに向き合い続けること

自分が『ファッションドリーマー』を買った時、正直そこまでこの作品に期待してはいなかった。

このゲームに、というかひとつのゲームに自分が100時間も費やすことになるとは、まったく予期していなかったのだ。

それが今、空き時間さえあればコントローラーを握り、ああでもないこうでもないとアバターをひたすら着替えさせることに熱中している。

年末には個人GOTYを決めようと思っているし、候補になりそうなゲームを積んでもいる。

 

 

だが、こうしてひとつのゲームに向き合い続けていると、とても不思議で懐かしい感覚が蘇ってくる。

何か月も自分が気が済むまで同じゲームをやり尽くし、たしかな充実感と共にコントローラーを手放すあの気持ち。

そのゲームをプレイすることが生活の一部になるほど毎日遊んで、印象深く心に刻まれるあの感じ。

なにもプレイ時間が長い作品だけが心に残る名作だというわけではないし、短時間でクリアした作品の中で今でも自分にとって大切なゲームはたくさんある。

それでも、ひとつのゲームと向き合うことによって得られるものがたしかにあると思うのだ。

そしてここのところ自分がそれを忘れていたということを改めて認識するようなきっかけが、この『ファッションドリーマー』との出会いだった。

 

 

生き急ぐようにして次々とゲームをプレイしてきたが、この作品ともうしばらく向き合っていたいと思う。

「いつまで同じゲームやっているの?」と思われるかもしれないが、少し歩みを止めてマイペースでゲームをプレイするという習慣を取り戻したい。

ある意味自分を見つめ直す機会になったのかもしれない。

 

 

と、なにやらしんみりとした終わり方をしそうになったが、最後に一枚会心のショットを紹介したい。

 

もはや完全にカメラマン気分で撮った。リテイクすること数十回

 

正直、「ふーん」という感じだろうが、実はこの一枚には大変な労力がかけられているのである。

なぜなら、おじさんの周りを飛ぶシャボン玉は、リアルタイムに描写されたオブジェクトであり、完全にその動きはランダムなのだ。

シャボン玉が画面全体にいい感じに散らばり、おじさんの表情もばっちり決まる瞬間を激写するために小一時間を費やした。

進む時間の針を見ながら、「自分はどうしてここまで執念を燃やしているのだろう」という考えが一瞬頭をかすめることもあったが、

どうしても納得のいくスクショを撮りたいという情熱がその考えを押し流した。

ちなみにシャボン玉が映える服装を選ぶのにも30分以上かかっている。

 

 

そしてこのシャボン玉は入手するのにコインが3枚必要なレアアイテムであり、そのコインを手に入れるのにも手間がかかるし、なおかつ一回しか使えない消費アイテムでもあるというもうそれはそれは大変な労力のかかった一枚なのだ。(熱弁)

インスタグラマーの苦労が分かるような気がした経験でもあった。

そんなことをしてプレイ時間がさらに延びていくのであった……

 

 

 

ここまで全部読んでくれた人がいるとはとても思わないが、

もし読んでいてもらえたならとてもありがたい。

『ファッションドリーマー』は人を選ぶ作品なのでぜひプレイしてみてとは言わないが、100時間を超えるような情熱的なプレイヤーがいる作品であるということはなんとなく覚えておいてほしい。

 

 

さて、今日はどんなコーディネイトをしようかな。