明日3月12日に発表を控えているファミ通・電撃ゲームアワード2021。
自分が2021年のベストゲームだと思っている『バディミッションBOND』(任天堂/Switch)は何らかの賞を受賞できるのか、過去の受賞作品もふまえて、考えてみた。
まず、『バディミッションBOND(以下、『バディミ』)』がノミネートされている部門を挙げてみる。
・シナリオ部門
・ボイスアクター部門→浪川大輔氏(チェズレイ役としてのノミネート)
・アドベンチャー部門
・ルーキー部門
以上の4つの部門である。
どの部門でも『バディミ』に受賞してほしいが、個人的に特にこれを獲ってほしいという賞を挙げるなら、シナリオ部門である。
自分にとっては『バディミ』のシナリオは完成度が高く、非常に満足できるものだった。作品自体へのねぎらいとしての受賞を願うとともに、これを機に『バディミ』が優れたストーリーの作品だということをより多くの人に知ってもらいたいし、実際にプレイしてほしいのだ。
シナリオ部門がどういう賞であるかというと、
・優れたシナリオでゲームファンを魅了したゲームに贈る賞
とある。
また、選定方法については、
・投票結果をもとに、ファミ通・電撃ゲームアワード2021実行委員会が選定。
となっている。
過去のシナリオ部門受賞作を振り返ってみよう。
2020年 The Last of Us Part II
2019年 十三機兵防衛圏
前者はアクションアドベンチャーで、後者は『バディミ』と同じアドベンチャーゲームである。AAAタイトルだけでなく、アドベンチャーというジャンルでも、受賞が可能であるということが分かる。
今年のシナリオ部門の他ノミネート作品を見てみよう。
- テイルズ オブ アライズ
- LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶
ジャンルは『テイルズ オブ アライズ』はRPG、『LOST JUDGMENT:裁かれざる記憶』はアクションアドベンチャーゲームである。
前者はRPGのテイルズシリーズの最新作であるが、独立した作品であり前作とのつながりはない。後者は通称「キムタクが如く」の『JUDGE EYES:死神の遺言』の続編となる。両作は2021年に大ヒットしたソフトであり、残念ながらゲームプレイヤーの中の知名度は明らかに『バディミ』を上回っているだろう。
ただ、投票数の分布を考えてみると、まず両作はPS4のソフトであり、『バディミ』はSwitchソフトである。PS4プレイヤーの票が2つのソフトに分散した一方で、Switchユーザーの票は『バディミ』に集中しているということではないだろうか。つまり、投票数の点ではもしかすると『バディミ』にもチャンスがあるかもしれないのだ。
あとは実行委員会の選定次第だが、個人的には『バディミ』を「隠れた名作」として埋もれさせておくのはあまりにも惜しいと思っている。
ただ、ノミネートされた時点で、『バディミ』を知らない層にもこの作品の存在を知らせることはできたと思うし、そこから興味を持ってプレイする人もいるかもしれない。まずは配信されている序章の体験版をぜひともプレイしてほしいと思わずにはいられない。
体験版のプレイ感覚が『バディミ』全編を通して続くので、この体験版が面白いと思った人なら、間違いなく『バディミ』を楽しめるはずだからだ。
欲を言えばキリがないが、まずはアワードの発表を首を長くして待ちたい。