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なつかしゲームから最新ゲームまでアツく語る!

超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウンFinal『エターナルアルカディア』青の旗をかかげ、大空を駆けろ!

ドリキャスの名作で最終回を締めくくります!


「超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン」
は、うろ覚えでなつかしゲームを語っていくというクリスマスまでの期間限定シリーズである。

「とにかく毎日アップする」ということを目標に、時短のために一切何も調べず記憶だけを頼りにして書いていくため、あやふやな記述だらけの記事となることをご了承いただきたい。

そして、既プレイの人向けに書いているので、ネタバレにも注意してほしい。

 

 

さて、ここまで数日に渡って繰り広げてきた「超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン」もついに最終日、クリスマスを迎えた。

気がつけば、そもそも「カウントダウン」していない(あと○日……など)じゃないかとか、「なぜ懐ゲーでやるかの説明をしていない」など、無数のツッコミが入る。

しかし、せっかくのクリスマス、あまり細かいことは気にせず懐かしゲームの思い出に浸ろうではないか。

 

 

最終回で取り上げるのは、ドリームキャストの名作RPG

 

 

エターナルアルカディア

 

 

である。

本作は、自分が「初めて予約して購入したゲーム」である。

それまでは、比較的メジャーなタイトルを中心にプレイしていたこともあって、発売日に店へ行けば必ず目当てのゲームが売っているという状況が多かった。

しかし、エターナルアルカディアのPVを見て一目惚れした自分は、このゲームはなんとしても確実に発売日に手に入れなければいけないと強く思い、すぐさまゲームショップで予約をしたのである。

 

 

 

どんなゲームか

さて、そこまで自分が惚れ込んだエターナルアルカディア、ジャンルとしてはRPGにあたる。

主人公ヴァイスを操作して3Dで表現された街やダンジョンを探索するオーソドックスなシステムで、戦闘はランダムエンカウントだ。

時には艦隊戦という特殊なバトルもある。

これも大変面白いのだが、説明がややこしいので各自調べてもらいたい。

 

 

ワールドマップは空を飛ぶ船で移動する。

この世界には、広い大地というものがなく、海もない。

代わりにあるのは果てしなく広がる空(そら)であり、人間の居住地もダンジョンもすべて空中に浮かんだ島々に存在している。

大きな島は大陸とも呼ばれており、文明が栄えている。

 

 

主人公ヴァイスは青の空賊ダイン一味(?)に属している。

空賊=多くの人がイメージする海賊と思っていい。

その中でも「青の空賊」は無差別に人を襲う「黒の空賊」とは違って、武装した船だけを襲う一種の義賊的な存在である。

掲げる空賊旗(ジョリー・ロジャー)も青だ。

 

 

そして、ここからが自分の中では最大のポイントなのだが、彼ら空賊が乗る船は、帆船なのである。

帆船というのは、つまり帆を張った船、分かりやすくいうとお菓子の「アルフォート」のチョコレート部分に書かれているあのタイプの船である。

昭和過ぎて伝わらないかもしれないが、ウイスキーの瓶などに小さい船が入っている「ボトルシップ」もたいがい帆船である。

自分は大航海時代III Costa del Sol』コーエー/PC/1996年)という、19世紀のヨーロッパで船乗りになる歴史ゲームにハマって以来、帆船がとてつもなく好きになっていた。

ゲームのPVを初めてみた時、次々に登場する帆船に目を奪われ、即座に「買います!」と決意したのだった。

 

 

主人公はゲーム本編で次々に船を乗り換える。

最終的に手に入れるのはデルフィナス号という、実のところ帆船ではなく近未来的な宇宙船のような船なのだが、その頃にはもう物語にすっかり夢中になっており、主人公の乗る船が帆船ではないということなど、さしたる問題ではなくなっていた。

 

 

 

王道ストーリーと魅力的なキャラクター

エターナルアルカディア』はかなりド直球の少年漫画的冒険活劇である。

主人公ヴァイスは、明るく前向きで男気にあふれたものすごいいいヤツである。

どんな時でも決して諦めない、不可能を可能にする熱い漢(おとこ)なのだ。

 

 

本作にはヒロインが2人いて、一人は幼馴染で同じく空賊の元気いっぱいのイカ

もう一人は謎めいた銀の文明から来た、楚々としていながら凛とした雰囲気をも合わせ持つファイナである。

ヒロインが2人いるといっても、恋愛要素はなく、ヴァイスはただひたすら真っ直ぐに、大切な仲間として彼女たちに接するのが爽やかでいい。

3人は和気あいあいといた雰囲気の中、ファイナの目的を果たすため、そして世界のすべてを見たいというヴァイスの夢のために一致団結し、時には互いのピンチを助け合いながら冒険を繰り広げていく。

 

 

この3人でメインパーティーを組み、そこに、イカつい見た目だが今思うと言動がかなり”ツンデレ”なおっさんドラクマ、ちょいワルな伊達男のギルター(?)、清く正しい王子エンリックなど、何人かのキャラクターが物語の進行に合わせて交代で戦闘に加わる。

 

 

こう振り返ってみると、みんな良いキャラクターばかりだ。

 

 

特に、ドラクマのおっさんについては彼の船”リトルジャック”の名前の由来が亡くなった彼の息子ジャックから来ているというのも切ないが、その仇である巨大なクジラを追い続けているという設定もグッと来る。

息子の面影を年頃の近いヴァイスに重ねていて、それで協力してくれていたりするのだろうかなどと思い始めると止まらない。

ドラクマのおっさんの最大の見せ場は、物語の序盤に訪れる最大の山場、難攻不落の要塞なんとか(忘れた)を突破してファイナを助ける時(?)に駆けつけてきてくれるシーンだろう。

 

 

ヴァイスたちが追い詰められてピンチのところに「小僧!」という呼びかけが聞こえ、リトルジャックに乗って駆けつけてきたドラクマが姿を現す。

そしてヴァイスたちを乗せたリトルジャックは、要塞なんとかの巨大な扉が閉まるギリギリのところを、壁に帆の先をこすらせ火花をあげながら間一髪くぐり抜ける!

 

 

このシーンは熱すぎる!

 

 

ベタな展開かもしれないが、だからこそいい。

王道にはやっぱり王道になるだけの魅力、そして人を惹きつけるパワーがあると思わせてくれる場面である。

そしてドラクマのおっさんは、ここまでしてくれたというのに「別にお前のために助けに来たわけじゃない」的なセリフを口にするのである――。

素直じゃないのである。そこがいい。

 

 

 

ヴァイスのクルーたち

ヴァイスの乗るデルフィナス号には、世界中からスカウトしてきたキャラクターたちをクルーとして搭乗させることができる。

彼らは艦隊戦や、拠点となる三日月島(?)で活躍してくれる。

 

 

その中に、ドン・某(忘れた)というキャラクターがいる。

彼は船乗りで、突破できた者が一人もいないという魔の海域サルガッソーに挑むために、エスペラントという街に滞在している。

しかし、幾度もの挑戦がことごとく失敗に終わったため、絶望し、すべてを諦め酒浸りの日々を送っていた。

そして街には、同じような船乗りたちが集まっていた。

町の名前であるエスペラントとは希望という意味であるが、そにいる船乗りたちの心にはもはやそんなものは残っていなかったのである。

だがそんなドン・某をヴァイスの決してくじけない強い心が変えていく。

前人未到のサルガッソーに挑むヴァイスの努力を初めはあざ笑っていたドン・某であるが、果敢に道を切り開いていく姿に徐々に感化されていくのである。

 

 

ついにサルガッソーに突入したヴァイスたちを、エスペラントの岬から見送る群衆の中には、ドン・某の姿があった。

沸き起こる歓声の中、彼はつぶやく。

「ついにやっちまいやがった。あいつの姿……まるで昔の俺を見ているようだったぜ」

そして彼は投げやりな日々に別れを告げ、サルガッソーから生還してきたヴァイスたちの仲間に加わるのだった。

 

 

どうだろう、このベタな展開。

最高ではないだろうか。

絶望した男が、かつての情熱を取り戻す話。

みんな大好きではないか?

自分は大好きだ。

 

 

エターナルアルカディアにはこの他にも、貧富の差が激しいバルア帝国の最下層に暮らす荒んだ少年マルコというキャラクターが登場する。

彼はドン・某と同様、すべてを諦め捻くれていたが、ヴァイスが敵の本拠地に忍び込み処刑場から仲間を助け出す大胆不敵な姿を見て、心を動かされて仲間になったりもする。

 

 

ヴァイスはこれ以上無いほど気持ちのいい主人公だ。

決してお説教臭いことなど言わない。

彼はただ真っ直ぐに自分の夢に向かって生きているだけで、世界中の人々を惹きつけ、その心に希望を与えるのだ。

 

 

本作はプレイしていてとにかく気持ちが明るくなる作品である。

次々に繰り広げられるベタい展開、それが「これが見たかった!」という気持ちをこれ以上なく満足させてくれ、爽やかな気分にさせてくれる。

 

 

まだまだ敵のバルア帝国の無敵艦隊アルマダ>の提督たちや、魅力的な6つの大陸のロケーションなど書きたいことはあるが、もうクリスマスが終わってしまいそうなのでここらへんで締めることにしよう。

 

 

 

最後に

エターナルアルカディアゲームキューブにも移植されており、追加要素もプラスされている。

とはいえ、今からドリームキャストゲームキューブ本体を手に入れるのは難しいだろう。

多くの人にプレイしてもらいたい名作なので、ぜひともリメイクやリマスターを出して欲しいと思わずにはいられない。

自分もまたヴァイスの「舞え、唸れ!カトラスダンス!」が見たい。

 

 

 

さて、この数日間のカウントダウン、お楽しみいただけただろうか。

自分はものすごく楽しかったし、”ゆる企画”と銘打っておきながら相当熱を込めて書いてしまった。

また振り返り記事なども書いてみたいと思っている。

ではまたいずれ。