鈴木の既読スキップ

なつかしゲームから最新ゲームまでアツく語る!

超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウンFinal『エターナルアルカディア』青の旗をかかげ、大空を駆けろ!

ドリキャスの名作で最終回を締めくくります!


「超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン」
は、うろ覚えでなつかしゲームを語っていくというクリスマスまでの期間限定シリーズである。

「とにかく毎日アップする」ということを目標に、時短のために一切何も調べず記憶だけを頼りにして書いていくため、あやふやな記述だらけの記事となることをご了承いただきたい。

そして、既プレイの人向けに書いているので、ネタバレにも注意してほしい。

 

 

さて、ここまで数日に渡って繰り広げてきた「超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン」もついに最終日、クリスマスを迎えた。

気がつけば、そもそも「カウントダウン」していない(あと○日……など)じゃないかとか、「なぜ懐ゲーでやるかの説明をしていない」など、無数のツッコミが入る。

しかし、せっかくのクリスマス、あまり細かいことは気にせず懐かしゲームの思い出に浸ろうではないか。

 

 

最終回で取り上げるのは、ドリームキャストの名作RPG

 

 

エターナルアルカディア

 

 

である。

本作は、自分が「初めて予約して購入したゲーム」である。

それまでは、比較的メジャーなタイトルを中心にプレイしていたこともあって、発売日に店へ行けば必ず目当てのゲームが売っているという状況が多かった。

しかし、エターナルアルカディアのPVを見て一目惚れした自分は、このゲームはなんとしても確実に発売日に手に入れなければいけないと強く思い、すぐさまゲームショップで予約をしたのである。

 

 

 

どんなゲームか

さて、そこまで自分が惚れ込んだエターナルアルカディア、ジャンルとしてはRPGにあたる。

主人公ヴァイスを操作して3Dで表現された街やダンジョンを探索するオーソドックスなシステムで、戦闘はランダムエンカウントだ。

時には艦隊戦という特殊なバトルもある。

これも大変面白いのだが、説明がややこしいので各自調べてもらいたい。

 

 

ワールドマップは空を飛ぶ船で移動する。

この世界には、広い大地というものがなく、海もない。

代わりにあるのは果てしなく広がる空(そら)であり、人間の居住地もダンジョンもすべて空中に浮かんだ島々に存在している。

大きな島は大陸とも呼ばれており、文明が栄えている。

 

 

主人公ヴァイスは青の空賊ダイン一味(?)に属している。

空賊=多くの人がイメージする海賊と思っていい。

その中でも「青の空賊」は無差別に人を襲う「黒の空賊」とは違って、武装した船だけを襲う一種の義賊的な存在である。

掲げる空賊旗(ジョリー・ロジャー)も青だ。

 

 

そして、ここからが自分の中では最大のポイントなのだが、彼ら空賊が乗る船は、帆船なのである。

帆船というのは、つまり帆を張った船、分かりやすくいうとお菓子の「アルフォート」のチョコレート部分に書かれているあのタイプの船である。

昭和過ぎて伝わらないかもしれないが、ウイスキーの瓶などに小さい船が入っている「ボトルシップ」もたいがい帆船である。

自分は大航海時代III Costa del Sol』コーエー/PC/1996年)という、19世紀のヨーロッパで船乗りになる歴史ゲームにハマって以来、帆船がとてつもなく好きになっていた。

ゲームのPVを初めてみた時、次々に登場する帆船に目を奪われ、即座に「買います!」と決意したのだった。

 

 

主人公はゲーム本編で次々に船を乗り換える。

最終的に手に入れるのはデルフィナス号という、実のところ帆船ではなく近未来的な宇宙船のような船なのだが、その頃にはもう物語にすっかり夢中になっており、主人公の乗る船が帆船ではないということなど、さしたる問題ではなくなっていた。

 

 

 

王道ストーリーと魅力的なキャラクター

エターナルアルカディア』はかなりド直球の少年漫画的冒険活劇である。

主人公ヴァイスは、明るく前向きで男気にあふれたものすごいいいヤツである。

どんな時でも決して諦めない、不可能を可能にする熱い漢(おとこ)なのだ。

 

 

本作にはヒロインが2人いて、一人は幼馴染で同じく空賊の元気いっぱいのイカ

もう一人は謎めいた銀の文明から来た、楚々としていながら凛とした雰囲気をも合わせ持つファイナである。

ヒロインが2人いるといっても、恋愛要素はなく、ヴァイスはただひたすら真っ直ぐに、大切な仲間として彼女たちに接するのが爽やかでいい。

3人は和気あいあいといた雰囲気の中、ファイナの目的を果たすため、そして世界のすべてを見たいというヴァイスの夢のために一致団結し、時には互いのピンチを助け合いながら冒険を繰り広げていく。

 

 

この3人でメインパーティーを組み、そこに、イカつい見た目だが今思うと言動がかなり”ツンデレ”なおっさんドラクマ、ちょいワルな伊達男のギルター(?)、清く正しい王子エンリックなど、何人かのキャラクターが物語の進行に合わせて交代で戦闘に加わる。

 

 

こう振り返ってみると、みんな良いキャラクターばかりだ。

 

 

特に、ドラクマのおっさんについては彼の船”リトルジャック”の名前の由来が亡くなった彼の息子ジャックから来ているというのも切ないが、その仇である巨大なクジラを追い続けているという設定もグッと来る。

息子の面影を年頃の近いヴァイスに重ねていて、それで協力してくれていたりするのだろうかなどと思い始めると止まらない。

ドラクマのおっさんの最大の見せ場は、物語の序盤に訪れる最大の山場、難攻不落の要塞なんとか(忘れた)を突破してファイナを助ける時(?)に駆けつけてきてくれるシーンだろう。

 

 

ヴァイスたちが追い詰められてピンチのところに「小僧!」という呼びかけが聞こえ、リトルジャックに乗って駆けつけてきたドラクマが姿を現す。

そしてヴァイスたちを乗せたリトルジャックは、要塞なんとかの巨大な扉が閉まるギリギリのところを、壁に帆の先をこすらせ火花をあげながら間一髪くぐり抜ける!

 

 

このシーンは熱すぎる!

 

 

ベタな展開かもしれないが、だからこそいい。

王道にはやっぱり王道になるだけの魅力、そして人を惹きつけるパワーがあると思わせてくれる場面である。

そしてドラクマのおっさんは、ここまでしてくれたというのに「別にお前のために助けに来たわけじゃない」的なセリフを口にするのである――。

素直じゃないのである。そこがいい。

 

 

 

ヴァイスのクルーたち

ヴァイスの乗るデルフィナス号には、世界中からスカウトしてきたキャラクターたちをクルーとして搭乗させることができる。

彼らは艦隊戦や、拠点となる三日月島(?)で活躍してくれる。

 

 

その中に、ドン・某(忘れた)というキャラクターがいる。

彼は船乗りで、突破できた者が一人もいないという魔の海域サルガッソーに挑むために、エスペラントという街に滞在している。

しかし、幾度もの挑戦がことごとく失敗に終わったため、絶望し、すべてを諦め酒浸りの日々を送っていた。

そして街には、同じような船乗りたちが集まっていた。

町の名前であるエスペラントとは希望という意味であるが、そにいる船乗りたちの心にはもはやそんなものは残っていなかったのである。

だがそんなドン・某をヴァイスの決してくじけない強い心が変えていく。

前人未到のサルガッソーに挑むヴァイスの努力を初めはあざ笑っていたドン・某であるが、果敢に道を切り開いていく姿に徐々に感化されていくのである。

 

 

ついにサルガッソーに突入したヴァイスたちを、エスペラントの岬から見送る群衆の中には、ドン・某の姿があった。

沸き起こる歓声の中、彼はつぶやく。

「ついにやっちまいやがった。あいつの姿……まるで昔の俺を見ているようだったぜ」

そして彼は投げやりな日々に別れを告げ、サルガッソーから生還してきたヴァイスたちの仲間に加わるのだった。

 

 

どうだろう、このベタな展開。

最高ではないだろうか。

絶望した男が、かつての情熱を取り戻す話。

みんな大好きではないか?

自分は大好きだ。

 

 

エターナルアルカディアにはこの他にも、貧富の差が激しいバルア帝国の最下層に暮らす荒んだ少年マルコというキャラクターが登場する。

彼はドン・某と同様、すべてを諦め捻くれていたが、ヴァイスが敵の本拠地に忍び込み処刑場から仲間を助け出す大胆不敵な姿を見て、心を動かされて仲間になったりもする。

 

 

ヴァイスはこれ以上無いほど気持ちのいい主人公だ。

決してお説教臭いことなど言わない。

彼はただ真っ直ぐに自分の夢に向かって生きているだけで、世界中の人々を惹きつけ、その心に希望を与えるのだ。

 

 

本作はプレイしていてとにかく気持ちが明るくなる作品である。

次々に繰り広げられるベタい展開、それが「これが見たかった!」という気持ちをこれ以上なく満足させてくれ、爽やかな気分にさせてくれる。

 

 

まだまだ敵のバルア帝国の無敵艦隊アルマダ>の提督たちや、魅力的な6つの大陸のロケーションなど書きたいことはあるが、もうクリスマスが終わってしまいそうなのでここらへんで締めることにしよう。

 

 

 

最後に

エターナルアルカディアゲームキューブにも移植されており、追加要素もプラスされている。

とはいえ、今からドリームキャストゲームキューブ本体を手に入れるのは難しいだろう。

多くの人にプレイしてもらいたい名作なので、ぜひともリメイクやリマスターを出して欲しいと思わずにはいられない。

自分もまたヴァイスの「舞え、唸れ!カトラスダンス!」が見たい。

 

 

 

さて、この数日間のカウントダウン、お楽しみいただけただろうか。

自分はものすごく楽しかったし、”ゆる企画”と銘打っておきながら相当熱を込めて書いてしまった。

また振り返り記事なども書いてみたいと思っている。

ではまたいずれ。

 

 

超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン『マリーのアトリエ』

アトリエシリーズの原点!


「超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン」
は、うろ覚えでなつかしゲームを語っていくというクリスマスまでの期間限定シリーズである。

「とにかく毎日アップする」ということを目標に、時短のために一切何も調べず記憶だけを頼りにして書いていくため、あやふやな記述だらけの記事となることをご了承いただきたい。

そして、既プレイの人向けに書いているので、ネタバレにも注意してほしい。

 

 

さてと、いよいよクリスマスイブ。

だが、この企画は12月25日のクリスマス当日まで続くのである。

なのでまだ終わらない。

 

 

前回の記事はこちら。

 

gameandbooknadonado.hatenablog.com

 

『シャドウオブメモリーズ』というかなりのマイナータイトルを取り上げたが、今回はゲーマーなら誰もが知ってるアトリエシリーズの原点、

 

マリーのアトリエ

 

を語っていく。

 

 

このゲームは自分が初めてプレイしたPlayStation作品である。

当時自分が愛読していた『電撃プレイステーション』という雑誌でこのゲームが紹介されており、それを見た時に、「どうしてもこのゲームを遊びたい!」と強く思った。

なんといっても最大の魅力はキャラクターである。

マンガ家の桜瀬琥姫(おうせ こひめ)氏の描く、可愛らしく、かっこよく、味のあるキャラクターたちに目を奪われた。

特に桜瀬氏の描く衣装デザインは独特で、唯一無二と言ってもいい。

ぜひ画像検索をしてみて欲しい。

 

 

そしてゲームシステムも斬新だった。

”アトリエを運営して冒険者に売るアイテムを作る”という、今までにない発想に驚かされた。

今まで深く考えずにアイテム屋で購入していた回復アイテムなどを、実際に自分で材料を集めて、作り、販売するというゲームプレイがあまりにも面白そうで、雑誌を手に胸を踊らせたことを覚えている。

 

 

かくして、無事マリーのアトリエを手にした自分は、いそいそとコントローラーを手にとった。

主人公マリーはあまりの成績の悪さに、所属しているアカデミーを落第しそうになっており、特別措置として、卒業試験代わりに5年間のアトリエ経営を任される。

その5年のうちに特定の条件を満たすことで、卒業か落第か、はたまた別の道を行くのかという風にエンディングが分岐するのである。

 

 

アイテムの素材は、自ら赴いて収集しなければならず、街を出るにあたって護衛として冒険者を雇うことになる。

ここで数々の魅力的なキャラクターが登場し、作品を華やかに彩ってくれるのである。

 

 

まずは一番近場の「ヘーベル湖の水」を集めるところからはじまる。

水はいくらでも採れる上、一番基本のアイテムを作るのに使うので、序盤はヘーベル湖ばかりを訪れていた記憶がある。

 

 

各地を訪れ素材を集めつつ、時にはちょっとしたRPGのような戦闘を繰り広げ、アトリエに戻ってアイテムを作る。

基本はこの繰り返しである。

冒険者達にはちょっとしたショートストーリーもあり、そしてたしか好感度の設定もあるため、ひいきのキャラクターを何回も雇う人も多いだろう。

 

 

自分が気に入っていたのは、ライバル的立ち位置のキャラクターであるクライス・キュールだ。

彼はアカデミー最下位のマリーとは真逆の、アカデミーの主席。

メガネが印象的な、イヤミなキャラクターとして登場する。

ちなみにCVは子安武人氏である。(これだけでキャラが把握できる人もいるだろう)

 

 

マリーのアトリエには公式のイラスト集があり、その中には桜瀬琥姫氏書き下ろしのコミックが掲載されていた。

ここで明らかになるのが、「マリーとクライスは実は両思いだが、お互いそれに気づいていない」というすれ違いラブコメ設定である。

それをふまえると、イヤミなクライスの態度も「本当は好きなのに素直になれない」という可愛げのあるものとして受け取れるし、おそらく自分の気持ちに無自覚であるマリーの無邪気な態度が、よりいっそう二人の関係を甘酸っぱいものに感じさせる。

 

 

アトリエには、冒険者がアイテムや素材を求めて訪れることがある。

期間が設けられ、それまでに希望の品を用意する必要があるのだ。

当日までにアイテムを無事調達していれば、冒険者たちは感謝の言葉を述べ、お代を支払ってアトリエを後にしていく。

 

 

そんなある日、クライスがアトリエを訪れた。

「あなたに頼みたいものがあって……」

この二人のラブコメ設定を知っていて、そしてなによりクライスがすっかり気に入っている自分としては、どんな依頼だろうが必ず応えたい。

そう思っていた。

ドンケルハイトを用意してくれませんか?2週間後に取りに来ます」

クライスはアトリエを去っていった。

 

…………。

ドンケルハイト?

ドンケルハイト!?

なんでよりによってドンケルハイトなんて欲しがるんだ!

 

 

煩悶でその場を転げ回りたくなるような依頼だった。

切ないからではない。

 

ドンケルハイトは超超超レアアイテムなのである!

一年に一回訪れる日食の日(たしか6月18日)に一個だけしか手に入らないマリーのアトリエにおいて最も貴重な素材なのである。

そして、クライスが来たのは10月であり、その年にとれるドンケルハイトはすでにアイテムを作るために使ってしまっていた。

つまり、持っていない。

そして、来年の6月まで手に入れることはできない。

なのに、クライスがやって来るのは2週間後――――。

 

 

苦悶に満ちた2周間が過ぎ、ついにその日がやって来た。

アトリエにやって来たクライスに、ドンケルハイトが用意できなかったことを告げた……。

するとクライスは冷たい口調で言い放った。

「そうでしたか。期待した私がバカでした」

 

 

期待した私がバカでした

期待した私がバカでした

期待した私がバカでした

 

 

このセリフが自分の頭の中でこだました。

クライスはアトリエを去っていった。

 

 

自分はどうすれば良かったのか誰か教えて欲しい!!

おそらく欲しがるアイテムはランダムなのだろう。

でもよりによってドンケルハイトを欲しがるのは反則じゃないか!?

もし持っていたとしても、卒業試験に必要なアイテムを作るためには必須の素材だ。

渡していたかどうかは微妙なところだ。

 

 

しかし、今になってみればこれも笑い話だ。

ほのぼのした『マリーのアトリエ』で唯一悔し涙を飲んだあの一件は、いわばゲームのランダム性の生み出したイタズラだ。

ある意味貴重な体験だったと言えるだろう。

 

 

 

さてさて、時間もいい感じに過ぎてきた。

今回はこの辺で終わることにしよう。

 

 

ではまた明日!

 

 

超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン『シャドウオブメモリーズ』

時を超えて”死の運命”を回避する


「超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン」
は、うろ覚えでなつかしゲームを語っていくというクリスマスまでの期間限定シリーズである。

「とにかく毎日アップする」ということを目標に、時短のために一切何も調べず記憶だけを頼りにして書いていくため、あやふやな記述だらけの記事となることをご了承いただきたい。

そして、既プレイの人向けに書いているので、ネタバレにも注意してほしい。

 

前回の記事はこちら。

 

gameandbooknadonado.hatenablog.com

 

さて、今回取り上げるのは、知る人ぞ知る名作ADV、

 

 

『シャドウオブメモリーズ』

 

 

である。

初めて聞いたという人も多いだろう。

正直、無限に広がるインターネットの海の中でも、攻略サイト以外でこのゲームについて語られているのを見たことがない。

しかし自分は誰がなんと言おうが(言わなかろうが)この作品が好きなので、知名度は気にせず思う存分うろ覚えで話していきたい。

 

 

どんなゲームか

本作は90年代後半にコナミから発売された3DのADVである。

キャラクターデザインはたしか『幻想水滸伝』と同じ河野純子氏がしていた。

ドイツ風の中世の面影を残した架空の街を舞台に、主人公アイク(?)が過去と現在を行き来し、自らに降りかかる”死の運命”を回避するというストーリーが主軸となっている。

 

 

死すべき定めにあるアイクを、ありとあらゆる危機が襲う。

間一髪で死の運命から逃れたとしても、突然背後から刺されて命を落とすなど驚きの展開が待ち構えている。

しかし彼は殺される度に時間を遡り、毒で殺されることが分かっているなら解毒剤を用意し、塔から突き落とされるならば壁面にロープを予め垂らしておくという手段で死に抗う。

 

 

どうだろう?すでに面白そうだと思わないだろうか。

自分はこの設定だけで本作を”買い”だと判断した。

 

 

 

生き残るためなら歴史も変える

数十年、あるいは数百年(?)の単位で時間を行き来でき、死なないために八方手を尽くすアイクは、歴史を改変することも厭わない。

町並みすらも変えてみせ、生き残るためのキーとなる時計塔の設置を住民にすすめたり、交通事故を避けるために道路の道筋を変えたりした――と思う。

とにかく、数十年前に準備したことが、現代の時間軸に戻ると死を免れるために役に立つ、ということに大変ワクワクしたことを覚えている。

 

 

本作はどの時間軸でも舞台となる街は同じだが、現代ではショップが立ち並ぶ店構えが時を遡れば中世風の商店になっているなど時代ごとに違った姿を見せるのが面白い。

それは住民についても同じことが言え、現代にいる立派なヒゲを蓄えた男性の先祖がやはりヒゲを生やしていてそっくりだったりすることもあれば、現代ではアクティブな服装のヒロインが、過去の世界ではドイツの民族衣装風の姿だったりするなど違う点を見つけるのも一興だ。

 

 

 

マルチエンディングのストーリー

『シャドウオブメモリーズ』はひたすら死を回避するだけのゲームではなく、メインとなる物語がある。

そもそもなぜ主人公アイクが死ななければいけないのかというもっともな疑問への回答もきちんと明かされる。

本作はマルチエンディングであり、タイムパラドックスが起こるバッドエンド、ノーマルエンドなどなど、他にもいくつかあったかもしれないが、トゥルーエンドでは全ての真相が明らかになった――はずである。

 

 

残念なことに衝撃の真実!のはずのトゥルーエンドを、見事なほど覚えていない。

しかし面白かった、という記憶だけが残っている状態である。

 

注意:この先トゥルーエンドに関するネタバレあり

 

 

 

 

 

元ネタを知っていればより楽しめる

それというのも、公式発表であるかは定かではないのだが、どうやら『シャドウオブメモリーズ』の元ネタはゲーテの『ファウストらしいのである。

そして、本作をプレイした時点で、自分は『ファウスト』を読んでいなかった。

そのため、本当の意味で真相を理解できておらず、それでうろ覚えに拍車がかかっているのではないかとにらんでいる。

 

 

もちろん、本作は『ファウスト』を知らなくてもゲームとして十分面白かった。

しかしせっかくなので元ネタを知りたいと思い、後年になって「まんがで読む『ファウスト』」を読んでみた。

まんがでなく原典を読まんかい!というツッコミが入りそうだが、とりあえずお手軽そうなまんがに手を伸ばしたのである。

しかし、あまりにダイジェストすぎたため、ゲームがどの辺りを踏襲しているのか、あるいはしていなかったのか分からなかったというのが本当のところだ。

ファウスト』を知っている人がプレイすれば、また違った面白さがあるだろう。

 

 

さて、書き始めて一時間を過ぎ、いい頃合いとなってきた。

この辺りで締めに入ろうか。

 

 

 

最後に

『シャドウオブメモリーズ』は主人公がひたすら”死の運命”を回避するという設定、そのための奇想天外なアイデア、時間を遡るという”ループもの”のいくつもの面白さを持った作品である。

この記事を読んで興味を持った人には(ネタバレしてしまったが)ぜひプレイしてほしいし、実は自分も好きだ!という人はTwitterなどで愛を叫んでほしい。

 

 

移植、リマスター、リメイク……うーん、正直どれも難しそうだ。

でももし再びこのゲームをプレイできる日が来るなら、自分も今度こそファウスト』の”原典”を読んでそれを待ちたい。

 

 

ではまた明日!

 

 

 

超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン『ジルオール』

歴史の表舞台で活躍することも、ただの一冒険者として生きることもできる


「超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン」
は、うろ覚えでなつかしゲームを語っていくというクリスマスまでの期間限定シリーズである。

「とにかく毎日アップする」ということを目標に、時短のために一切何も調べず記憶だけを頼りにして書いていくため、あやふやな記述だらけの記事となることをご了承いただきたい。

そして、既プレイの人向けに書いているので、ネタバレにも注意してほしい。

 

前回の記事はこちら。

 

gameandbooknadonado.hatenablog.com

 

ヴァルキリープロファイルは、意外に記憶がハッキリしていて、企画の趣旨がどこかへ行ってしまったので、今回は紛れもなくうろ覚えのゲームを持ってきた。

 

 

ジルオール

 

 

これは一時期ハマり本当に面白かったのだが、詳細を思い浮かべると「???」となってしまう、いい感じに忘れかけているゲームである。

この企画にまさにおあつらえ向きの作品だと言っていいだろう。

 

 

どんなゲームか

本作は(当時の)コーエーが発売したフリーシナリオRPGで、プレイヤーは「無限のソウルを持つ者」として冒険の旅に出る。

酒場(?)で依頼を受けながら大陸中を駆け回り、数々の仲間と出会ったり、ふんだんに用意された魅力的なNPCとのイベントを見たりしてゲームを進めていく。

歴史ゲームと言えばコーエー

コーエーと言えば歴史ゲーム。

そう、ジルオールの舞台となる大陸でもプレイ進行に合わせて数々の歴史的事件が起こるのだが、プレイヤーはその渦中に巻き込まれることもあれば、まったく無関係なままゲームをクリアすることもできる。

 

 

自分は一週目はネメアという超重要人物に一回も出会わないままエンディングを迎えた。

ちなみにカルラというヒロイン的キャラクターにも会わなかった。

ゲーム内の日数が経つことでイベントは自動的に起こるので、プレイヤーが預かり知らないところで様々な出来事が起こり、主要人物が大活躍したり、命を落としたりするのが本作の面白いところだ。

そして、いざ積極的に事件に関わっていくと、自分がせっせと依頼をこなしている裏では、実はこんなことが起きていたのか!と驚くと同時に、歴史的重要人物と交流することにミーハー的な楽しみをも見出すことができる。

 

 

魅力的なキャラクターたち

ジルオールには数多くのキャラクターが登場し、イラストはとても有名な方が書いており、雰囲気のあるタッチが本作独特のムードを作り出している。(どなたなのかは各自調べていただきたい)

しかも、この魅力的なキャラクターたちと主人公の間には隠しパラメーターとして好感度の設定が存在し、オルフェウスという謎めいた人物に尋ねることで現在の状態を確認することができる。

自分も足繁く彼の元に通い、お気に入りのキャラクターとの好感度を確認したものである。

この好感度によってエンディングが変化したのかは――残念ながら覚えていない。

 

 

そういえば、好感度によって変わるイベントがあったのを思い出した。

2人の王女、闇を抱えたアストレイア(?)とまったく名前が思い出せないがキラキラと育ったもうひとりの王女。

この2人のうち、親しくならなかった方の王女が悲惨な運命をたどるというえげつない仕様になっていて、どちらを選ぶかはプレイヤーの間でも意見が割れている。

自分がどちらを選んだかというと――忘れた。

でも今の自分なら、アストレイアを救ってあげたいと思うので、当時もそうしたかもしれない。

 

 

この世界には4人の巫女がいて、それぞれ土・火・水・風を司っている。

自分はその中でも火の巫女フレアのイベントが一番物悲しくて好きである。

今でもなんの前触れもなく不意に彼女のことを思い出し、しんみりすることがある。

龍と一緒に居たのは風の巫女?水の巫女?

なにやらやたらと会いに行くのに手間がかかった記憶がある。

 

 

自分はインビシブル(?)という、透明になる魔法(=敵とのエンカウントが発生しない)を覚えてから、大変プレイが快適になった。

どのゲームにもつけて欲しい機能である。

 

 

ちなみに本作はゲームスタート時に主人公の出身地を選ぶことができ、自分はコーンスのナッジと、あともうひとりと3人で幼馴染という出自をチョイスした。

理由はナッジがいいヤツそうだからである。

どうでもいいが、「コーンス」という字面を見ると、食べ物の「スコーン」を思い出してしまう。

出身地選択については、ネット上の意見を見ていると、レムオン(?)と兄妹(?)であるルートを選ぶ人が多いような気がする。

基本的にレムオンが人気キャラクターであるということもあるのだろう。

たしかに彼には影があって、魅力的だ。

 

 

突然思い出したが、自分は「月光」という剣をつかう無口(?)なキャラクターが気に入っていてよくパーティーに入れていた。

名前は2文字であった気がする。

セラだっけ?

序盤はこの「月光」がとてつもなく強力武器で、だいたいこれでカタをつけていた。

 

 

さて、これでだいたい書き始めて一時間である。

”時短”で書くことを目的としたこのシリーズ、今回はそろそろお開きにしようか。

 

 

ジルオールは本当に面白かったので、ぜひとも同じフリーシナリオのシステムでリメイクなり続編を出してほしいと思っている。

 

 

今日もなんとか無事書くことができた。

それではまた明日!

 

 

超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン『ヴァルキリープロファイル』

ひいきのエインフェリアは誰ですか?

 

「超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン」は、うろ覚えでなつかしゲームを語っていくというクリスマスまでの期間限定シリーズである。

「とにかく毎日アップする」ということを目標に、時短のために一切何も調べず記憶だけを頼りにして書いていくため、あやふやな記述だらけの記事となることをご了承いただきたい。

 

前回の記事はこちら。

 

gameandbooknadonado.hatenablog.com

 

 

さて、今回取り上げるのはヴァルキリープロファイル(以下、VP)』である。

ちょうど明日12月22日に移植版の『ヴァルキリープロファイル―レナス―』がPS5/PS4向けに発売されるが、詳細は各自調べていただきたい。

 

 

自分を虜にした作品

このゲームは、人生のベストゲームTOP10を選んだら必ずランクインするほど自分にとっては思い出深い作品である。

自分を惹き付けてやまないのは、北欧神話をモチーフとした独特の世界観、そしてなんといってもエインフェリアたちの存在である。

自分は北欧神話についてあまり知らず、本作でいろいろな知識を得た。

神々の黄昏<ラグナロク>が近いという世界には、破滅に近づいているという切迫感とともに物悲しさが漂う。

エインフェリアは全員死すべき運命の者たちであり、プレイヤーはヴァルキリー(レナス)となってその死の場面に立ち会うことになる。

 

 

『VP』は全体的にシリアスなトーンの作品で、吉成兄弟の手掛けるキャラクターデザインと相まって、それまでプレイしてきたゲームとは違ったどこか大人っぽい雰囲気があり、それが自分を虜にした。

 

 

発売前からその期待値は高まるばかりで、本作の情報が載った雑誌は残らず読み、徐々に公開されていくエインフェリアたちの顔ぶれを見ては、誰をメインで使おうか真剣に考えた。

実写が印象的なTVCMも録画し、繰り返し繰り返し視聴した。

このCMは作品の持つ物悲しさや、滅びゆく美しさが余すことなく表現された素晴らしい映像なので、機会があればどこかで見てもらいたい。

開発元のAAA(トライエース)は今もあるのか分からないが、当時はHPに掲示板があり、自分は発売が楽しみすぎる気持ちをよく書き込んでいたりもした。

それにしても我ながら時代を感じるエピソードである。

 

 

 

お気に入りキャラはカシェル

本作は美麗な2Dのドット絵で描かれており、キャラクターの芝居にも力が入っている。

エインフェリアたちの死にまつわるストーリーは、短いながらも丁寧に描かれ、ボイスの効果もありキャラクターに感情移入して見入ってしまうほど見事である。

自分は雑誌で見かけて気に入っていたキャラクターたちが、一体どういう死を迎えるのか楽しみともつかない複雑な心境で見守っていた。

 

 

特にお気に入りのキャラクターはカシェルである。

彼は、残念なことに戦闘ではあまり有効なキャラクターでないことで有名なのだが、自分はそれを理解した上でメインで使っていた。

カシェルはいいヤツである。

パーティーを組んで旅をしている冒険者であり、ある時立ち寄った村で命を落とす。

詳しいことは言わないが、「本当にいいヤツだな……」としか言いようのない死に様を迎える。

数多くのエインフェリアが登場する本作では、誰にでもひいきのキャラクターがきっとできるはずだ。

 

 

『VP』は、エインフェリアたちのストーリーを追って彼らを仲間にしていき、ダンジョンを踏破する中で彼らを成長させ、ラグナロクで戦う神々の尖兵となるべく神界へと転送する。

神界フェーズでは文字だけの情報であるが、エインフェリアたちのその後の活躍を追うこともできる。

ひいきしているキャラクターは神界へ送らず、パーティーに入れたままにしておきたい人が多いだろう。

だが、ある程度の区切りごとに何人かは必ず手放さなければならず、泣く泣く別れを告げて彼らの今後の活躍を祈ることになるのである。

しかし自分はカシェルだけは一度も転送したことはない。

なので彼が神界に行った場合、どんな活躍を見せるのか未だに知らないままである。

 

 

 

ここまで約一時間かかって書いているが、昨日の『双界儀』に比べると、かなり自分の記憶がハッキリしていることにちょっと驚く。

人生ベスト10入りゲームなので、思い入れの深さが違うからかもしれない。

でもそろそろ話をまとめることにしようか。

 

 

 

本作の冒頭では、薄幸の少女プラチナと少年ルシオの逃避行が描かれる。

鈴蘭の草原にたどり着いた2人が迎える運命の残酷さに胸を打たれるだろう。

風に吹かれて花びらが舞い散る中で、崩れ落ちる少女の美しい銀髪はプレイヤーの目に焼きつくに違いない。

自分はこの鈴蘭の草原のシーンが大変好きであり、作品が発表されるとほぼ同じくらいのタイミングで公開されたこの場面があったからこそヴァルキリープロファイルに注目したと言ってもいいくらいだ。

ぜひこれから本作をプレイする人がもしいたら、冒頭からぜひこの世界観にどっぷり浸ってもらいたい。

 

 

 

まとめ

さてと、昨日とはだいぶ違うトーンで「超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン」をお送りした。

全然ゆるくない”ガチ”目の作品語りになってしまったが、自分がヴァルキリープロファイルが好きなことは伝わっただろうか。

明日からはまたうろ覚えゲーム語りになると思うので、楽しみに(?)待っていてほしい。

 

 

ではまた明日!

 

 

超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン『双界儀』

クリスマスまでの期間限定!

 

「超ゆる企画!懐ゲーでクリスマスカウントダウン」は、うろ覚えでなつかしゲームを語っていくというクリスマスまでの期間限定シリーズである。

「とにかく毎日アップする」ということを目標に、時短のために一切何も調べず記憶だけを頼りにして書いていくため、あやふやな記述だらけの記事となることをご了承いただきたい。

 

 

なぜそんなことをするのか?

理由は3つある。

まずはここ最近、記事の更新速度が目に見えて遅くなっているため、なんとかしたいと思っていたのがひとつ。

ふたつ目は、ブログを始めた時、初心者向けの指南に「毎日記事を書こう」という教えがやたらとあったのが頭の片隅にひっかかっていたので、期間限定ならやれるんじゃないかと挑戦的な気持ちになったから。

みっつ目は、ひとつの記事としてある程度の長さの文章を書くには情報が足りないが、過去にプレイして面白かったゲームについて語りたいというのがあり、これがまあ一番大きな理由かもしれない。

 

 

全然ブログを更新していないからといって、書いていないとかネタ切れとかではなく、文章を推敲しすぎて表に出せないというのが事実で、この企画については、バーっと書いてバーっと公開する、を目標にしたい。

そのため、細々調べることはあえてしない。

もう、記憶だけを頼りに書いていく。

 

 

そういうスタンスなので、目指すのは、

「あー、そんなゲームあったわー、なつかしー」

この温度感である。

だいたい過去に一回クリアしたぐらいのゲームのことは、みんな詳しいことは忘れているものじゃなかろうか?

この企画ではおおよそ90年代後半のゲームを取り上げていくつもりなので、20年くらい前のゲームがメインとなる。

一緒にうろ覚え感を味わう気持ちで楽しんでもらいたい。

 

 

ここまでの時点で40分くらいああでもないこうでもないと文章をこねくり回してしまっている、どんどん行こう!

 

 

今回とりあげるのは双界儀

1997年くらいに出たゲームで、当時のスクウェアが発売したアクションRPGである。

和風の世界が特徴的で、自分はハマってサントラも購入したし、ノベライズ版も手に入れたほどである。(でもうろ覚え)

しかも和風と一口に言っても、古代日本の超文明みたいなテイストがあって、皇なつき氏のキャラクターデザインの幻想的な雰囲気と相まって、独特の世界観が表現されていた作品である。

プレイした時からかなりの歳月が経っているがサントラを時折聞き返しているため、そのたびに記憶が更新されて、未だに強い印象が残っている。

 

 

そして、突然最新ゲームの話をするが、『ゴーストワイヤー:トーキョー』のプレイ映像を見た時、自分は双界儀だ!」と思った。 

『ゴーストワイヤー:トーキョー』は現代の渋谷周辺を舞台にしたゲームで、ビルとビルの間をパルクールのように渡って、街中を縦横無尽に駆け回ることができる。

 

 

双界儀には「リクシンギ」というボスが存在しており、その中に出てくる酒船石(実際に奈良あたりにある遺跡)との戦いの際、このビルとビルとの間を跳んで移動するという場面が出てくるのである。

実際にキャラクターを操作し、現代日本の街を駆け回ることができるのだ。

これは本当に面白かった。感動した。

このボス戦は一番印象に残っており(というか、他のボスはほぼ忘れた)、よく電車に乗った際に窓から見える町並みに想像上の忍者を走らせるという話があるが、自分は忍者ではなくて当時自分が操作キャラクターに選んだ「ひふみ」を走らせている。

『ゴーストワイヤー:トーキョー』はそれを最新のグラフィックでやっているわけで、和風の世界観もあいまってあたかも現代に蘇った『双界儀』のようだな――と勝手に思っている。

ぜんぜん違うかもしれないが。

 

 

ああ、もう1時間経っている。

もう寝る時間だ。

 

 

急いでサントラの話をすることにしようか。

おそらく最初のマップだと思うが、謎言語で歌う女性のボーカル入りの曲が使われていることにプレイ当時はとても驚いた。

タイトルはたしかエンジェル……なんとか。(各自調べてほしい)

歌入りのBGMというのは、当時珍しかったと思う。

ファンタジックなムードの曲で、この声を聞きながら下手っぴな操作で飛んだり跳ねたりして敵をやっつけたことを、聞くたびに思い出す。

この曲は一番好きかもしれない。

 

 

あとは鳥取砂丘のマップの曲も印象に残っている。

このマップはワープを多用した迷路のような複雑な構造をしていて、音楽もなんだか眩暈がしてきそうなミステリアスな曲となっている。

自分は当時電撃プレイステーションという雑誌を購読しており、このマップはすべてそこに書かれていた攻略情報を元に踏破した。

今はあまり攻略を見ないでゲームをプレイするが、当時はガンガン参考にしていたのである。

攻略を見ながらでもややこしい造りで、今でもあの曲を聞くとあの時の迷いっぷり、困惑した感情が胸に蘇ってくるような気がする。

 

 

あとはキャラクター選択画面の曲。

ギターかな?

楽器の聞き分けができないのだが、この曲はシンプルながら耳に残る。

 

 

サントラを持っていない人は退屈しはじめただろうか?

ストーリーの方は、なんだかもう本当に断片的にしか思い出せない。

メインボスが仙人みたいなキャラクター3人で、不老不死になるという「トキジクの実」を探していたとか、あとは――忘れた。

こんなに忘れられるものか?ノベライズまで読んだというのに。

人の記憶の不確かさに驚いていただきたい。

 

 

あとは、浮石みたいな足場をジャンプして渡っていくステージで、八洲のおっさんのジャンプ力が強すぎて飛び越して向こう側に落っこちるということを何回も繰り返したとか、

名前のない少年に最後に梓がつけた名前を未だに覚えているとか、「御神渡り」をこれで初めて知ったとか、

いろいろあるが――もうタイムアップ。

 

 

ここで語ったことは完全にうろ覚えなので、「全然違うよ!」とツッコミを入れたくなるかもしれない。

そのもどかしさもこのシリーズの醍醐味として飲み込んでいただきたい。

 

 

ではまた明日(という間に”今日”になってしまった!)!

 

 

ゲーム画面が目に浮かぶ!朗読劇『バディミッションBOND 大抗争! ミカグラカップ』昼夜どちらもルート開放!した感想

誰もが大マジメに「三色だんご銃」と口にする

 

9月24日(土)に開催されたゲーム『バディミッションBOND』の朗読劇イベント『バディミッション BOND 大抗争! ミカグラカップ』。

あれから早くも3ヶ月が経ち、今年も終わろうとしているが、あの公演について語り終えるまでは2022年は終われないと思い、遅くなったが感想を書くことにした。

 

 

自分は昼夜両公演をオンライン配信で視聴し、アーカイブ期間にも繰り返し観て、同時試聴会にも参加していた。

 

 

『ミカグラカップ』を見逃してしまった人、もしくはまた見たい!という人は、2023年2月に『ライブビデオ バディミッション BOND 大抗争! ミカグラカップ』(税込7,700円)の発売が予定されている(公式Twitterより)ので、それを楽しみに待ってほしい。

 

 

ちなみにこのライブビデオは2022年2月に開催された『バディミッションBOND METEOLIVE』とのセット版(税込14,300円)も発売される予定だ。

こちらの公演はゲーム内音楽の演奏会である。

名場面のスクリーンショットがときおり背景に映ることもあるが、基本的に音楽を聞くことがメインの公演であり、朗読などは一切ないので注意してほしい。

 

 

本題の『ミカグラカップ』の話に入る前に少しだけこの『バディミッションBOND METEOLIVE』の話をさせてもらいたい。

あまり視聴した人がいないのではないかと思い、記事にしていなかったのだが実は語りたかったのだ。

 

 

――――――――――――以下、余談――――――――――――

自分はサントラを聴き込んでいたのでこのライブには大興奮しっぱなしであり、特に夜公演でしか聴けない『巫女の歌』から『潜入~月影を掠めて~』の流れが最高にアツかった。

どちらの公演でもラスト近くに演奏される『運命の輪郭』はタイトルだけではピンとこなくても聴けばすぐ分かる、ストーリーが盛り上がるシーンで必ず流れる”あの曲”であり、気持ちが高ぶり思わずウルッと来てしまった。

――――――――――――余談終了――――――――――――

 

 

『バディミ』関連のイベントは複数あるため、これまでのイベントを簡単にまとめてみる。

 

 

2021年9月開催

『バディミッション BOND メテオライト・ショー 』

→略称「バディオラ」。

朗読劇。チームBONDの4人が出演。

エンディング後、チームBONDがミカグラ島を離れるまでの間に起きた事件を描いて  いる。

ライブビデオ(Blu-ray)はすでに発売中。

 

 

 

2022年2月開催

『バディミッション BOND METEO LIVE』

→略称「バディライ」。

演奏会。楽器演奏者&歌唱担当者のみの出演。

ライブビデオ(セット販売)が2023年2月に発売予定。(単独販売もおそらくある?)

 

 

 

2022年9月開催

『バディミッションBOND 大抗争! ミカグラカップ

→略称不明。ハッシュタグをみる限り「ミカグラカップ」か?

朗読劇。チームBOND&ゲスト声優2名が出演。

エンディングから約2年後に、カジノ街編の終了後に起きた事件を回想する。

ライブビデオが2023年2月に発売予定。

 

 

購入の際には気をつけてほしい。

さて、話を『バディミッションBOND 大抗争! ミカグラカップ』に戻そう。

 

 

 

視聴前の期待と不安

開催前に自分が行ったストーリー予想などはこちらの記事にある。

改めて読むと割といい線いっていた……かもしれない。

 

gameandbooknadonado.hatenablog.com

 

なお、当日はアップルパイと三色だんごを用意して配信に臨んだが、公演中に食べている暇などないことに気が付き、昼の部が始まる前にそれらを平らげてしまった。

 

 

「三色だんご」――そう、「三色だんご銃」というキーワード。

このいわば”トンチキ”なアイテムの存在が、実際に公演を観るまで自分の頭を悩ませていた。

この単語だけ聞くと、コミカルなストーリーを思わせるが、ゲストキャラクターとして紹介されたのは菓子店のオーナーかつマフィアのドンであるという重厚感あふれる中年男性2人である。

この『ミカグラカップ』がどういう雰囲気のストーリーになるのかいまひとつ把握できないまま、正直期待半分不安半分で配信に臨んだのだった。

 

 

 

ゲーム画面が”見えた”

自分は前回の朗読劇『バディミッション BOND メテオライト・ショー 』を配信ではなくBlu-rayで鑑賞し、しかもその時はシナリオを読みながらだったため、リアルタイムで声優さんが演じるところを観るのは初めてだった。

そもそも、『バディミ』に出会うまでは朗読劇というものを観たこともなかったのだ。

 

 

実際に観てみると、当たり前なのだが、目の前にいる声優さんからキャラクターの声が聞こえてくる。

そうすると、ごく自然に脳内にゲーム中のキャラクターの立ち絵が浮かんでくるのだ。

今、この表情だな、というのが分かる。

目は声優さんを観ているのに、二重写しのようにキャラクターも思い浮かべているという、自分でも不思議な状態になっていた。

これは、いったんドラマCDを挟んだことで、声=キャラクターというイメージが思い描きやすくなったのかもしれない。

 

 

そしてこれも当たり前のことかもしれないが、声優さんの演技(発声・スピード)がまったくゲーム本編と同じであり、BGMと相まって、キャラクターどころかゲーム画面そのものまで脳裏に浮かんできた。

とくに潜入ルートを検討するシーンなどは会話の展開がゲームそのままだったこともあり、マップ+キャラクター+吹き出しの画面構成がハッキリと”見えた”。

 

 

もともとこの「スポーツ街編」はゲーム本編にあったストーリーだったということだったが、確かに構成からしてもそのままゲームに当てはめられそうであった。

 

 

さて、それでは『ミカグラカップ』の内容について語っていきたい。

 

 

 

これぞ『バディミッションBOND』!

結論から言えば、『ミカグラカップ』のストーリーはコメディではない。

ゲーム本編と同じく、キャラクターたちのやりとりは軽妙だが、メインストーリーはシリアスに語られる。

『バディミ』ファンが作品に何を求めているかは各々違うと思うが、自分は一番に「ストーリーの良さ」に期待しており、『ミカグラカップ』はそれに十分応えてくれたと思っている。

これこそ『バディミ』の真骨頂!と言える充実した内容だった。

 

 

冒頭、ルーク登場からテンポよく過去の回想に入り、リュンヌ社長が登場してすぐにこの物語の方向性が見えてくる。

ネタ要素と思われた「三色だんご銃」についても、悪趣味であるという表現はされるが大真面目に凶器のひとつとして扱われる。

 

 

そして『ミカグラカップ』最大の特徴として、昼公演・夜公演でストーリーが完全に分岐し、違うエンディングを迎えるという点を挙げたい。

ゲーム本編でどの潜入にも2つのルートがあったように、『ミカグラカップ』にも2つのルートが存在し、それぞれが昼・夜に割り振られている。

必然的に捜査すべき対象も異なり、正解バディの組み合わせも各公演ごとに変わってくる。

 

 

ライブビデオには両公演収録されると思われるので、どちらも観る予定の人は、ぜひとも配信と同じ昼→夜の順で視聴することをおすすめしたい。

おそらく公式もそれを想定してストーリーを練ったのだろうと自分は思っている。

 

 

 

不穏なモクマ&チェズレイ再び

『ミカグラカップ』を観る人は、ほとんどがクリア済みのプレイヤーだろう。

カジノ街編が終わったばかりのチームBONDの人間関係がどうだったかを思い出してほしい。

特にモクマ&チェズレイのバディがどういう温度感だったか――。

 

 

自分にとってこのバディが醸し出すどう転ぶか分からないハラハラ感は本編をプレイする上での大きな牽引力となっていた。

あのヒリつく空気を久々に味わい、これぞ『バディミ』!と嬉しくなった。

とはいえこれはあくまでも現在のモクマ&チェズレイの関係性があってこその話である。

ドラマCD『ヴィンウェイより愛をこめて』で見せてくれたあの相棒感、最高だった。

 

 

こう書くと、自分がモクマ&チェズレイのバディに肩入れしているように感じるかもしれないが、実のところは、チームBOND推しである。

ルーク&アーロンのバディも、同じくらい好きなのだ。

6組のバディ、どれも捨てがたい。

ちなみに『ミカグラカップ』を昼夜通して見れば全バディが登場するので、お気に入りバディがある人は出番を楽しみに待っていてほしい。

 

 

 

最後に

さて、「感想」と謳いつつネタバレを避けようとしたら、まだ視聴していない人へのおすすめ記事のようになってしまったが、今年が終わる前に『ミカグラカップ』についてひとまず語ることができて満足している。

 

 

これから先、『バディミッションBOND』という作品はどんな展開を見せてくれるのだろうか。

去年のクリスマスは、ドラマCD3作品の同時試聴会というエキサイティングなイベントを開催してくれたが、今年はどうなるだろう。

クリスマスは『バディミッションBOND』のストーリーの始まり(正確にはイブから)ともなる特別な日であるから期待してしまう。

 

 

とはいえ、絶えず関連コンテンツを供給し続けてくれている公式にこれ以上望むのも贅沢な話かもしれない。

『バディミッションBOND』の充実ぶりに慣れてしまいそうになるが、これが非常に恵まれている状況だということは肝に銘じておこう――と、自分に言い聞かせている。

 

 

ああ、『ミカグラカップ』のことを思い出していたら無性にアップルパイが食べたくなってきた。